「人生に絶望した」「覚悟が決まった」、35歳は人生のターニングポイントなのか…婚活に妊活…それぞれの節目を迎えた女性2人の分岐点
35歳の婚約破棄が〝人生の分岐点〟に
「35歳は私も含め女性のターニングポイントだなって思います」 そう語るのは福岡県在住の主婦、あゆみさん(37)。今春、第一子となる長男を出産するなど順風満帆な日々をおくるが、35歳当時は〝婚約破棄〟というショッキングな経験を味わった。 鹿児島県出身のあゆみさんは、高校を卒業後、東京の専門学校に進学。そのまま都内のアパレル会社に就職し、20代は仕事に邁進する忙しい毎日だった。 33歳の時、母が病気になり、「九州に帰ってきて」と頼まれた。 「仕事も楽しかったし、東京は遊ぶところも多いし、友達とも離れたくなかった。田舎に帰ったら同級生はみんな結婚して子育てに追われているだろうし、帰っても楽しくないだろうなって思って、最後まで渋ってましたね」(あゆみさん、以下同) 悩んだ末、会社の上司に相談し、福岡の店舗への異動が決まった。 33歳で地元に帰ると、案の定、同級生のほとんどが結婚し、育児に奮闘していた。そんな姿に影響されたのもあってか、帰省後はマッチングアプリでの婚活を始めたあゆみさん。 結婚への想いを募らせていた35歳の時に出会ったのが、建築関係の会社に勤める同い年の男性Aさんだった。 あゆみさんはAさんの優しそうで穏やかな人柄に惹かれ、交際を開始。結婚を前提に双方の両親にも挨拶を済ませるなど幸せに満ち溢れる日々だったが、別れは突然訪れたのだった。
彼の二股発覚、婚約破棄に「人生終わった…」
「彼の二股が発覚してお別れすることになりました」 35歳でマッチングアプリで出会ったAさんと結婚を見据えてお付き合いをしていたが、突然の裏切りが発覚したというのだ。 「彼の家に遊びに行った時に、洗面台にヘアゴムを見つけたんです。『なんでこんなものがあるの?』と何の気なしに彼に尋ねたところ、彼が顔を真っ赤にしてものすごくうろたえ始めたので、問い詰めたところ浮気を白状しました。正直、一ミリも疑っていなかったので、すごくショックでしたよ」 その後、彼と浮気相手との“三者面談”を経て正式にお別れしたあゆみさん。すでにその時には36歳直前だった。 「『もう人生終わった』って絶望してましたよね。結婚っていう夢に近づいていたので、それが目の前で砕け散って、『またイチからか…』って。住んでいたのがマンションの10階だったんですけど、冗談抜きに『ここから飛び降りて楽になりたい』って気持ちが脳を支配するようになって、しばらくは心療内科に通っていました」 婚約破棄後、鬱々とした日々を送っていたあゆみさん。失恋による生々しい傷が残りつつも、まもなくして結婚相談所に入会することにした。 「20代の時は『もう恋愛はいい』とか『恋愛はお休みします』みたいな期間を設けられるけど、36歳になるとその期間すら持つ余裕がなくて、少しでも早いほうがいいって思って入会しました。辛かったけど、落ち込んでいる暇はないと思って」 結局、相談所で出会った40代の男性と36歳の時に結婚。37歳になった今年、第一子となる長男を授かり、幸せに満ちた日々をおくっているあゆみさん。改めてそんな激動を乗り越え、「35」歳という年齢に関して感じていることを聞いてみた。 「女性のターニングポイントですよね。『結婚したい』『子どもが欲しい』って思ってそちらに舵を切るか、仕事も責任を負うポジションになってきて、キャリアに舵を切るか。両立できればいいけど、私はそれができない人間だと自覚していたので、〝結婚〟に思い切って舵を切りましたね。 20代の時より人生背負っているなって感じるし、20代の時の恋愛や仕事とは比べ物にならないぐらい、悩みの内容が重いし深い。今はもう40歳に向けて突き進んでますが、35歳当時の自分が目の前にいたら『大丈夫だよ』っていって抱きしめてあげたいですよね(笑)」 取材・文/木下未希 集英社オンライン編集部特集班
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