プロ2年目の高橋しずくが才能の片りんを見せている

＜大王海運レディス　初日◇25日◇エリエールゴルフクラブ松山（愛媛県）◇6540ヤード・パー72＞ 今週の竹田麗央は名参謀とコンビ【写真】 プロ2年目の高橋しずくがルーキーイヤーだった昨季のスロースターターぶりを返上している。5バーディ・1ボギーの「68」で回って7位の滑り出し。初日の1桁順位は開幕から3試合連続となった。 これまで初日の自己ベストスコアは「70」だが、昨年3試合出場したレギュラーツアーは「74」「75」「81」とスタートダッシュに失敗。2年目のシーズンを迎える前には「ちょっと不安だった」というが、その弱気の虫も払しょくし、「試合で初日に60台で回ったのは初めて。ショットが良かった。思ったところに打てた」と満足そうに振り返った。 インから出てスタートの10番パー4で5メートルをねじ込んだ。3打目勝負の17番パー5は残り75ヤードを2.5メートルにつけた。前半で3つ伸ばし、後半のアウトは4番パー4で7メートルを沈めてバーディ。パーオン率は78％と本人の言葉通りの安定したショットでチャンスを作った。 プロテストは初めて最終まで進んだ4回目で合格した。「実はあまり通る気がしなかった。でも、やることはやったから」と合格ラインぎりぎりの18位タイで念願をかなえた。高校はツアー通算7勝の吉田弓美子、同1勝の斎藤愛璃と同じ神奈川・厚木北高。県立高では珍しいゴルフ部の強豪校で腕を磨いてきた。プロを志したのは中学生のとき。憧れは「当時一番強かったイ・ボミさんです」という。 昨年のステップ・アップ・ツアーは15試合に出場して8度の予選落ち。うち7試合は7月までの前半に集中した。「自分でもスロースターターだなと思います。後半はほとんど予選を通ったので、今年はイケるかなとも思っていました」。 期待と不安の2年目。開幕戦は30位、2戦目は66位と初日の好発進を生かせなかった。3度目の正直で躍進を目指す愛媛・松山での今季3戦目。「2日目もしっかりスコアを伸ばしていきたい。今季の目標は優勝なので、チャンスがあれば…」。小学校に入学する前からゴルフと並行して熱中するスキーは検定1級の腕前を誇る。ゴルフでもスイスイとゴールにたどり着きたい。（文・臼杵孝志）