日本時代最大規模の抗日蜂起をVRで「再現」 台湾・台南で特別展
(台南中央社)日本統治時代の1915(大正4)年、現在の南部・台南市玉井区で起きた大規模抗日武装蜂起「タパニー事件」(西来庵事件)に関する特別展が22日、同市中西区の司法博物館第三法廷で始まった。事件の経緯やその後の裁判の様子などをVR(仮想現実)などで表現し、認識を深められる。 タパニー事件は、漢人系による日本統治時代の抗日蜂起としては最大規模にして最後のものとされる。事件後には特別展の会場となっている第三法廷で関係者の裁判が行われた。 主催する国立台湾歴史博物館(台史博)は、裁判の過程を中心に、さまざまな視点から関連する人々の物語をつなげたと説明。VRでは事件の様子だけでなく、当時の人々の苦しい生活や外来政権に対する不信と抗争の理由と背景を追ったとしている。 台史博の荘佩樺副館長は、実在した各社会階層の人々をモデルに、当時の政府の人民に対する司法裁判の不公平さを多角的に表現したと語った。来年4月30日まで。 (張栄祥/編集:齊藤啓介)