輪島功一氏の孫・磯谷大心が計量クリア 「リベンジ果たしてA級決める」
◆プロボクシング ダイヤモンドグローブ▽ウエルター級(66・6キロ以下)6回戦 磯谷大心―松野晃汰(4月9日、東京・後楽園ホール) 元WBA、WBC世界スーパーウエルター級(69・8キロ以下)王者・輪島功一さんの孫・磯谷大心(輪島功一スポーツ)が8日、東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、規定体重から100グラム軽い66・5キロで一発パスした。対戦相手の松野晃汰(神奈川渥美)も200グラムアンダーの66・4キロでクリアした。 戦績は22歳の磯谷が5勝(5KO)3敗、22歳の松野が3勝(2KO)2敗。 計量後、取材に応じた磯谷は「調子はバッチリ。ずっとやりたいと思っていた相手。勝てばA級に上がれる。松野選手は『A級の壁』だと思って、それを越えていきたい」と意欲をみなぎらせた。 今回は強い思いが込められたリベンジマッチだ。デビューから4連続KO勝利後、22年11月の東日本新人王決勝で磯谷は松野と対戦。だが、新人王タイトル目前で4回TKO負けを喫した。 その後、磯谷は連敗。だが、経験値を積むことで自身のボクシングに幅ができた。昨年12月には浜野秀平(E&Jカシアス)に3回TKO勝ち。B級初勝利で連敗を3でストップした。 「カギは距離になると思う。相手がどうきても対応できるようになった。倒そうと思うと力んでしまうので、力まないように」と常に自分に言い聞かせている。今回に向けては出稽古で自身を磨き続けた。週4日は造園業の仕事を終えたあと、ジムで練習するほか、積極的に相手を求めて“修業”に出たのだ。スパーリングでは、元日本、東洋太平洋、WBOアジアパシフィックのライト級(61・2キロ以下)王者・吉野修一郎(三迫)の胸を借りた。約20ラウンドの実戦練習で「間の取り方、タイミングとか、すごく勉強になった」と磯谷は言葉に自信を込めた。 ◆磯谷 大心(いそたに・たいしん)2001年7月4日、東京・三鷹市生まれ。22歳。幼稚園から埼玉・正智深谷高まではサッカー選手でポジションはGK。ボクシングは祖父の影響と格闘漫画「グラップラー刃牙」を読んで「強くなりたい」と思い、高2から始めた。20年10月にプロテスト合格。得意パンチはジャブ。身長182センチの右ボクサーファイター。家族は両親と弟2人。父の和広トレーナーはスーパーウエルター級の元日本ランカー。
報知新聞社