韓国政府のウォン相場防衛にも3営業日連続1450ウォン台…ドル高と人民元安重なる
ウォン相場が3営業日連続で1ドル=1450ウォン台にとどまっている。不安な国内政治状況の中で落ち着かないドル高と人民元安が重なった影響だ。 23日のソウル外国為替市場でウォン相場は昼間終値基準で前営業日より0.60ウォンのウォン安ドル高となる1ドル=1452ウォンとなった。世界的金融危機当時の2009年3月13日に記録した1483.50ウォンから15年9カ月ぶりのウォン安水準だ。19日に1451.90ウォンで記録した年初来安値も2営業日ぶりに塗り替えた。夜間市場開設後には取引時間中に1453.74ウォンまで下落した。 韓国政府の為替相場防衛にもウォン相場が1450ウォン台にとどまるのはドル高の影響が大きい。今月米連邦準備制度理事会(FRB)が今年最後の通貨政策会議で「タカ派的利下げ」を断行してからドルにベッティングする投資家が増えているためだ。これをあおったのはFRBの来年の利下げ速度調節予告だ。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ユーロと円など主要6通貨に対するドル価値を反映するドル指数(1973年=100)は23日午後6時基準107.91で年初から5.6%上がった。 対ドルで人民元が下がっているのもウォン下落要因として作用する。対中輸出の割合が大きいウォンは人民元と同調化する傾向が強い。同紙によると人民元相場は23日の取引時間中に心理的抵抗線である1ドル=7.2元を超え、7.2993元を記録した。iM証券のエコノミスト、パク・サンヒョン氏は「不安な政局の中でトランプ氏の高関税威嚇、中国の景気低迷懸念など内外で不確実性が大きくなりしばらくウォン相場は1450ウォン台にとどまるかもしれない」と予想した。