え、こんなチョイ役なの? 劇場版『踊る大捜査線』に出演していた意外な芸能人とは? 役者の登竜門としての魅力を解説
今や大活躍のあの2人はまさかの役名なしで出演!
まずは『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』(1998年)に出演していた2名を。事件の犯人を目撃していたかもしれない青島は、警視庁に呼ばれ、犯人を疑わしき人物の画像をひたすらチェックすることになる。その時に現れたのが、今は亡き大杉漣。警視庁公安部長の横山邦一役で、セリフもほんのわずかで終了した。彼は同シリーズの映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012年)にも出演。助演賞を総なめにする名俳優となったが、あまりにも早すぎる別れだった。もう少し、彼の演技を観たかったです。 同作の終わり間際に出演したのが木村多江。役名はなく『看護婦』のみ。入院した青島を支えるワンシーンで終わった。当時27歳。活躍ぶりは現在にも続いている。 続けて2003年公開『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』に出演していたのが30歳だった佐々木蔵之介。彼も役名はなく『捜査員』として、会議室の一角にいた。今では大河ドラマの主要人物として出演しているのだから、チャンスとはどこで訪れるのか分からない。
芸能界きっての仲良しコンビがツーショットで映っていた
現在の仲良しコンビも出演していた。 『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』、『交渉人 真下正義』(2005年)、『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』(2010年)、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012年)と、シリーズの複数に出演していたのが、デビューまもない小泉孝太郎。捜査班の小池茂役で、いわゆる交渉班のサポートをする一員。際立ったシーンは特になかった。 そして小泉とほぼ同じ作品に出演していたのが、倉橋大助役のムロツヨシだ。おそらく前出の小池と同じ業務をこなす、同僚だったと見受けられる。『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』では、ほぼふたり並んでいるシーンが多かった。最近、映画『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』のプロモーションとして地上波で映画が放送されていた。ふたりを見つけたときは「ええ!」と、変な声が出た。とはいえ、あくまでもバイプレイヤーとして、出演は終了。 そんなふたり。約30年が経過した今、『小泉孝太郎&ムロツヨシ 自由気ままに2人旅』(フジテレビ系)という海外ロケ番組が放送されている。仲のいいふたりがひたすら楽しそうに旅をする内容だ。ブレイク以前から変わらない友情を継続する男ふたりとは、なんだか胸熱だ。おそらく、W主演作が観られる日も近いはず…。 【著者プロフィール:小林久乃】 出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にて作家デビュー。最新刊は趣味であるドラマオタクの知識をフルに活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディア構成、編集、プロモーション業などを生業とする、正々堂々の独身。
小林久乃