子どもの持ち物で「絶対に住所を書いてはいけない」ものとは? 命にも関わる危険も
新学期になると、自分で鍵を持って登下校し、一人で留守番をするようになる子も増えます。それも一つの成長ではありますが、不安やリスクがあることも事実。子供が安心して「鍵っ子生活」を送るためのポイントをお伝えする本シリーズ、第二回目の今回は「鍵っ子が守るべきチェックリスト<持つ・使う>編」についてお伝えします。 【画像】帰り道、娘は空き家の前で「怪しい男」に声をかけられ… 解説してくださった人 清永 奈穂 さん (NPO法人体験型安全教育支援機構代表理事・株式会社ステップ総合研究所所長) 鍵っ子に守ってほしいことチェックリスト 危険を避ける上でも、鍵っ子になるために最低限できていてほしいことがあります。それは大きく分けて3つ。 <持つ>鍵の管理ができること <使う>鍵の開け閉めができること <居る>留守番ができること ここからお伝えすることを何度も繰り返し練習し、できるようにしておきましょう。 ■<持つ>鍵の管理で守ってほしい4項目 鍵の管理について、守ってほしいことは以下の4点です。 ① 鍵は決めたところにしまっておく 決められたケースなどを使い、同じ場所にしまいましょう。 ② 鍵を持っていることは他の人に知らせない 鍵を持っていることを他の人にしゃべったり、見せびらかしたりしないようにしましょう。 ③ 鍵をなくした時にはすぐに保護者に報告する 鍵は大切なものです。なくしてしまったら、隠さずにすぐ伝えましょう。 ④ 鍵は使ったらすぐしまう(元の位置に戻す) 鍵をランドセルから取り外したままにすると、なくしたり、次の日持っていくのを忘れたりする原因になります。すぐにしまいましょう。 ・鍵の管理、親の事前準備 帰ってからもう一度出かける場合は、できれば外出用のバッグを決めておいて、そこにランドセル用とは別の鍵をつけておくといいでしょう。一緒にすると、付け替えを忘れることで、登校の際に自宅に置き忘れるリスクが生じます。 なお、鍵カバーや鍵ケースなどで上手に隠してなくさないように持てるものを活用しましょう。 ・鍵が見える ・名前がわかる ・住所がわかる などの状況は避けなければなりません。 名前や住所が注意が必要なのは、鍵が第三者の手に渡ってしまった時、悪用されやすいからです。キーケースなどに名前や住所を記入することはやめましょう。 ■<使う>鍵の開け閉めで守ってほしい4項目 ① 家に入る前に振り返る まず、お友だちと別れて一人になったら、前後に気をつけるようにしましょう。家の前に着いたら、できれば20メートル後ろ、最低でも6メートル後ろは振り向いて、後ろから誰かついてきていないかを確認します。 オートロックの場合も、後ろからついてくる人がいないか、前方に待ち伏せしているような人がいないか気をつけます。 防犯合言葉“はちみつじまん”の、「ち」「み」「じま」に該当します。詳しくはこの記事の最後にあるリンクからご覧ください。 ② 速やかに鍵を開け、すぐに家に入る ①を確認したら、玄関先などでモタモタせずにすぐに鍵を開けて家に入りましょう。 ③ 大きな声で「ただいま」と言いながら、すぐ施錠 不審者対策として、屋内に家族がいるように振る舞うことは有効です。もし一人でいる家に「ただいま」というのが寂しいようであれば、「ママー」「パパ―」「おーい」でも「わー」でも「おなかすいたー」でもなんでもいいです。声を出しながら家に入りましょう。 また、鍵は開けられたのに、閉め忘れることも珍しくありません。家に入ったらすぐ施錠を徹底してください。 ④ 使った鍵を確認する 鍵をランドセルから取り外して開け、そのまま鍵穴に差し込みっぱなし……という、非常に危険な状態になることも。できれば取り外さずに使用できるものにして、使ったあとは鍵が元どおりになっているか、確認するようにしましょう。 ・鍵の開け閉め、親の事前準備 鍵を開ける際の振り返り確認については、どうしても鍵を開けることに集中してしまうので、最初は難しいと思います。一学期中にできるようになるのを目安に、少しずつでいいので後ろを見てから鍵をあける癖をつけていくように練習してくださいね。お子さんには「“だるまさんが転んだ”のように」、というとイメージしやすいかもしれませんね。 また、マンションの場合、死角となるエレベーターホールや郵便受けのあたりは待ち伏せの危険があることや、管理人さんにきちんと挨拶することも教えてください。 家に帰って来た時の声を出す行動については、お子さんに「後ろからもし悪い人がついてきたときに、『あ、家の人がでてきてしまって悪いことができない!』と逃げていくからなんだよ」と説明すると、理解してもらいやすいでしょう。 (解説:清永奈穂先生、構成:マイナビ子育て編集部)