大炎上・斎藤佑樹は、中継ぎから復活できるのか?
中継ぎで再スタートを切っている日ハムの斎藤佑樹(27)が26日の西武戦で、浅村、森の2発を含む6連打5失点と大炎上。ストレートの最速は145キロだったが、フォームの力感と球威がないため、好調・西武打線は、甘くなったボールを見逃してはくれなかった。 本来は、敗戦処理の中継ぎの結果で、ベンチの信頼を勝ち取り、勝ちゲームのセットアッパーにステップアップしなければならないはずが、逆戻りとなってしまった。栗山監督は、27日の西武戦でも斎藤を5点ビハインドの8回にマウンドへ送ったが、二死から木村にソロアーチを浴びてしまった。競争主義がチームスローガンの日ハムだけに、再び2軍落ち危機の崖っぷちである。 開幕こそローテーション入りを果たしたが、初先発となった4月2日のロッテ戦は、8点リードをもらいながら、8安打3失点で5回もたず、続く4月17日の楽天戦では、四回途中でまた4失点KOとなり、翌日に2軍落ち。栗山監督は、斎藤佑樹の再生のために暖めていた中継ぎ転向プランを指令した。ファームで、連日、ブルペンに入るという調整を続けて、14試合に登板、防御率5.79、2勝2敗3セーブの数字を残して13日に中継ぎとして1軍復帰。さっそく中継ぎ起用された16日の阪神戦では、プロ入り後、最速タイとなる147キロをマークしたが、2回1失点、6月20日のソフトバンク戦、23日のロッテ戦では、2試合続けて無失点に抑え、「次は勝ちゲームのセットアッパーで」と、評価が高まっていた矢先の西武戦の炎上で防御率は9.00となった。 現在の状況をパ・リーグの野球に詳しい評論家の池田親興さんは、こう見ている。 「おそらくボールを低めに集めて動かしていこうと考えているのだろうが、インサイドの危険なボールも、緩急もないので、バッターは、ベルトより下のボールだけを意識していれば、怖さがない。145キロが出ているのにバッターは、速さを感じないのだろう。フォームを見ると、肩の可動域に問題があるようにも見えるが、先発から中継ぎとなり、どういうスタイルに向かうのか、迷走しているように思える」