妊娠相談、居場所提供も 千葉県内初、柏市が支援窓口 孤立や不安に寄り添う 太田和美市長「安心して出産迎えられる環境を」
柏市は、予期せぬ妊娠や妊娠後の孤立などの相談を受け付け、宿泊などの居場所提供も可能な連絡窓口「にんしんSOSかしわ」を設置したと発表した。市内で産後ケア事業を営む一般社団法人「ゆりかご」に運営を委託、同法人の社会福祉士や助産師らが相談や支援に当たる。市によると、妊娠に関する相談は県も電話などによる専用窓口「にんしんSOSちば」で対応しているが、居場所提供まで含めた窓口は県内初という。 窓口では、妊婦や産後の女性たちからの相談を受け通院や生活支援などの情報提供を行うほか、医療機関などとの連絡調整や同行支援も実施。「ゆりかご」の施設で通所支援を受けることや産後1~3カ月の宿泊も可能で、施設を居場所として食事の提供なども行うとしている。 市によると、2023年度の市への妊娠届け出は約3千件。このうち産後うつなどの「メンタルの不調」を訴えた件数が約300件で、「予期せぬ妊娠」は16件だったという。 太田和美市長は「行政による寄り添い型支援で、親族がいないなどで困難を抱える妊婦が安心して出産を迎えられる環境を整えたい」と意義を強調した。こども家庭庁の妊産婦等生活援助事業の一環として行われ、本年度の事業費約1千万円の半額が国から補助される。 相談受付は月~土曜の午後1~9時。相談先は、ゆりかご(電話)070(5364)9627、Eメールyurikagosos.ksw@gmail.com