入社3年目に初ラウンド。今はNECネッツエスアイ ゴルフ部のけん引役・澤本陽一さん【会社員ゴルファー紹介】
「週刊ゴルフダイジェスト」では、2024年8月20・27日合併号から会社員ゴルファーにフォーカスする連載「企業ゴルフ選士」がスタートしている。“選士”という造語は、戦うだけのゴルファーではなく、会社に認められ、選ばれたゴルファーだから。9月3日号に掲載した2人目の「企業ゴルフ選士」を「みんなのゴルフダイジェスト」でも紹介しよう。 澤本陽一さんのドライバー連続正面写真(撮影/小林司)
「仕事もゴルフもリスク管理とマネジメントを重視」
NECネッツエスアイ株式会社 業務改革推進本部長 澤本陽一さん 社会人になってゴルフを始め、途中ブランクがありながら、現在は同社のゴルフ部で2代目キャプテンを務めつつ、スコアでも部を引っ張る。得意クラブはドライバーとウェッジ。
2018年に創部したNECネッツエスアイのゴルフ部でキャプテンを務め、実力面でも部をけん引する澤本陽一さんは、社会人になって初めてクラブを握った、いわゆる“社会人デビュー”組だ。 「入社して3年目、海外出張のときです。付き合いで練習に行ってみたら『ラウンドに行ける!』ということで(笑)。スコアは108でしたが、そこからしばらくゴルフから遠ざかっていました」 好感触の初ラウンドからいきなりブランク期間に入った澤本さんだったが、部署異動をきっかけに、次第にゴルフ熱を高めていった。 「スタッフの経理部門から、37歳で営業の管理部門へと異動になったことで周囲にゴルフをやる方が増え、コンペに行く機会も増えました。皆さんお上手だったので、迷惑を掛けないために練習をするようになったとはいえ、仕事も忙しくなり始めていた時期でした。当時はまだ会員権も高くラウンドもなかなか行くことができませんでしたが、代わりに近所の練習場やショートコースへ毎週通っていました」 とはいえ競技ゴルファーへは遠い。澤本さんはここからどうやって“ひと皮”むけたのだろう。
試合に出るならもっと上達しないと!
「7年前に会社として日経カップに出ようという話で盛り上がり、翌年から参戦することになったのですが、私は当時、補欠だったんです。それがたまたま選考会でレギュラーになってしまってギアが入りました。その頃ゴルフ場(美浦GC)のメンバーになり、月例に出たりもしたのですが、競技経験がないものですから全くダメでした。それが悔しくて、それ以来、コースへ行く前に1時間ほど練習場で球を打ち、コースへ行ってラウンド、その後コース内の練習場で50球くらい打って、それが終わったら帰り道の練習場で1時間半の練習というルーティンが続いています」 同時にジムへも通うようになった澤本さん。「やりすぎでは?」という声が聞こえることもあるそうだが、これには理由がある。 「実は28歳で白血病になり、30歳で骨髄移植をしたんです。それで治りはしたのですが、体力的に不安を抱えていたということもあって。仕事も忙しいことですし『体力をつけないと』という意識が強まって」 さりとて仕事が忙しいなか、これだけのハードワークをこなすには相当なモチベーションが必要だが、澤本さんは「好きだからでしょうね」と笑う。「ゴルフって努力の結果が数字で出ますよね。数値化された結果(スコア)をもって分析することもできる。仕事にも同じことが言えますが、これってすごく面白くないですか?」。