【ウインターカップ直前特集】エース塚松奎太の負傷を力に変えて、四日市メリノール学院高校の岩瀬宙主将「俺がやる」
「自分たちがやってきたことは間違っていない」
――福岡大学附属大濠の鈴木凰雅選手は負けたくないチームにメリノールを挙げていました。 塚松 凰雅は四日市メリノール学院中でチームメートでした。凰雅がいる大濠と、去年負けた羽黒を目標にしてきました。凰雅は今まで切磋琢磨してきた仲間なので、負けたくないです。羽黒さんは去年、延長までもつれた相手で、お互いに勝ち上がれて(3回戦で)当たったら今度は倒したいと思っています。 岩瀬 凰雅がいるし、小さい時からいろんな大会を見てきて、大濠をかっこいいチームだと思っていたので、リスペクトもあります。 ――勝敗ももちろん大事ですが、これまでのプロセスも大切だと思います。どんな思いで3年間を過ごしてきましたか。 塚松 自分は将来の通過点として、エースとして勝たせて、チームを有名にしようと3年間思ってきました。勝たせることに関しては四日市メリノール学院中の頃から思っていたけど、なかなか達成できなかったです。すごく悔しくて、この冬に結果を出して引退したかったです。ケガをしたので、チームを勝たせるのはみんなに託して、みんなに勝ってもらいたいと気持ちをシフトしました。 岩瀬 今まで勝たせてもらったので、託された分も含めて、奎太のためにという思いは心にあります。 ――四日市メリノール学院は男女、中学高校の4カテゴリーで全国に行くチームです。様々なコーチがいる環境は強みになっていますか。 岩瀬 山﨑修先生にも稲垣愛コーチにもお世話になっています。愛コーチは中学1年時にバスケットを教わっていました。中学2年になったタイミングで山﨑先生に来ていただいて、いろんな先生に支えてもらいました。中学3年で大輝先生がアシスタントコーチで来られて、年齢が近いというのもありますし、いろんな年代の先生と関わってきたので良い経験ができました。 ――3年間ではなく、6年間の集大成となります。 岩瀬 中学校の時からずっと目の前の一日を必死に頑張ってきました。先のことを考える余裕もなかったですが、高校生になってから短期間の目標や、最終的な目標を自分なりに設定して、頭を使って取り組むことができるようになりました。 塚松 チームが発足した1年目は部員が10人くらいで今は48人ぐらいです。自分たちを褒めるわけじゃないけど、1期生として築いてきたモノを後輩が受け継いでくれました。全国優勝して、部員も増えたので、自分たちがやってきたことは間違っていなかったのかなと思います。環境面では自分たちのために、新しい体育館を作ってくれてすごく感謝しています。学校に恩返しをするつもりで一生懸命にプレーすることが、自分たちにとって幸せになると頑張ってきました。 岩瀬 何もないところから、愛コーチをはじめ、いろんな環境を作っていただいて今日までやってこれました。今まで全国で1勝ができていないので、まずは1勝。最後に奎太をコートに立たせて、良い形で終わりたいです。 塚松 コートに立てない分、何かできることはないかを考えてベンチから声を出します。今まで支えてきてもらった人たちにプレーは見せられませんが、みんなが点差をつけて自分が出る機会をもらえた時には感謝の気持ちを持って、楽しんでプレーしようと思っています。