【少女被害の未解決事件】勝田州彦容疑者は“人の体を傷つけることに興奮する特異な性癖”...別事件の裁判で検察側が指摘 今後の捜査のポイントは?
性犯罪の再犯をどう防ぐ?
性犯罪者の処遇・対処を日本とアメリカで比べてみました。日本は服役中と退所後の保護観察中に「処遇プログラム」を受講するという対策がとられています。また、子どもと接する仕事に就く場合、性犯罪歴の確認を雇う側がしなくてはならないルール(日本版DBS)が今後、適用されます。ただ、「これだけ?」とも言えそうな状況です。 アメリカでは性犯罪者に対して、次のように厳しい対応がとられます。 ▽性犯罪者の名前公開(メーガン法) ▽繰り返す者の厳罰化(三振法) ▽GPSを活用した監視 ▽去勢(物理的・化学的) ▽受刑後も治療施設に収容 など (2008年法務省資料より ※州により異なる) アメリカでの性犯罪者への対応について、国際政治学者の同志社大学・村田晃嗣教授は「アメリカは州によって対応がすごく違っていて、かつてマサチューセッツ州では殺人犯が週末に外出できました。テキサス州では少なくとも過去に性犯罪者を去勢していて、再犯率が極端に下がったという統計が出ています」と話します。 日本での性犯罪の再犯率は、プログラムを受講した人で15.1%、受講していない人が26.2%と高い状況です(2020年・法務省より)。性犯罪者の加害者家族の支援を行う「スキマサポートセンター」の佐藤仁孝理事長は、日本のプログラムは期間・回数ともに足りないと指摘。保護観察が終わった後、行政がより積極的な介入をしていかなければいけないということです。 また、佐藤理事長は「加害者本人の変異を最初に察知するのは家族。家族支援が新たな被害者を生まないことにつながる」とも話していて、加害者の家族が加害者とどのように接していけばいいのか、そこの支援をすることが大切だということです。
『秘密の暴露をどう引き出すか』
では、勝田容疑者をめぐる事件について、今後の捜査はどうなるのでしょうか。元大阪地検検事の亀井正貴弁護士によりますと、17年前や18年前の事件のため、「犯人しか知りえない事実の告白、秘密の暴露をどう引き出すか」がポイントだということです。 2007年に加古川市で起きた事件について勝田容疑者は関与を認めているということですが、警察が逮捕するまでには至っていません。「2006年のたつの市の事件は秘密の暴露があったから逮捕に至ったのではないか」とした上で、犯人しか知らない情報を警察がいかに引き出すかがポイントになってくると話していました。 (2024年11月7日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)