ガス抜きの場か、怒りが爆発するか…7日の自民両院懇談会、首相対応に注目
自民党総裁の石破茂首相が7日に行う党の両院議員懇談会が開催前から波紋を広げている。正式な機関協議ではなく意見交換会の位置付けで、「単なるガス抜き」(ベテラン議員)に終わりかねないからだ。裏金問題で非公認となった前職が代表を務める党支部への2千万円支給問題も絡み「首相が対応を誤れば爆発を引き起こしかねない」(同)様相となっている。 【写真で見る】旧統一教会や裏金、2000万円の支給などが争点となった衆院選 衆院選を巡っては神奈川6区(926票差)、東京1区(1939票差)など全国25の選挙区が野党に1万票差未満で競り負けた。選挙戦終盤の2千万円問題が影響したとみられる。仮にこれらの選挙区で勝利していれば自民・公明の与党で過半数を死守できた格好だ。党内では支給を指揮したとみられる森山裕幹事長への批判がくすぶり続け、説明を求める声もやまない。 反発を招いているのは懇談会の位置付けや対象などに対してもだ。通知によると、参加対象者は現職参院議員と「衆院当選者」。落選者は含まれない。議題も「今後の国会運営」のみとなっており、選挙の総括や反省は触れられていない。 先週末に議員会館からの撤収作業に追われた自民の落選者は現場で「部屋引き払いの指示はあっても懇談会の案内はない」と皮肉った。「総括や反省をうやむやにし続けてきたから大敗した。苦杯を喫した当事者の意見も聞くのが筋だ」と批判まじりに指摘した。
神奈川新聞社