雪道を自転車で走る祖父…「慣れているから問題ない」というのですが、安全面や法律的には問題ないのでしょうか?
寒い時期になってくると、地域によっては道路に積雪することもあるでしょう。雪に覆われた道は乾いた道路とは路面状況が異なり、いっそう注意が必要です。 今回のケースでは、雪道で自転車走行をする祖父を心配した相談者の声が寄せられていますが、当の本人は運転に自信があるようです。 本記事では、雪道での自転車走行について、安全性や法律上の観点から解説します。 ▼ハンズフリー通話での運転は「違反」になる? ペナルティが発生する場合についても解説
雪道・凍結道路での自転車運転にはリスクがある
雪道や、雪に含まれる水分が凍結するなどして発生するアイスバーンでは、一般的に転倒リスクが高くなるでしょう。雪道を自転車走行することでどれくらいの交通事故が発生するか一概にはいえませんが、雪道での自転車走行に注意を呼びかける自治体は少なからず存在します。 雪が関係して死亡や負傷に至ったと思われる事故も起きています。ある男性は自転車ごと道路わきの側溝に転落し亡くなりましたが、警察は雪道でタイヤがスリップしたことが原因と考えているようです。また、ある女性が積雪路面で運転していた際、自転車が転倒し、後部の幼児用補助シートに乗っていた女児が路上に投げ出されて対向車にはねられる事故も起きました。 このように雪道や凍結道路では正常な自転車の運転ができない可能性が高く、安全上のリスクは常にあるといえます。
法律的に雪道走行は可能?
自転車は、道路交通法では「軽車両」に位置づけられています。そのため雪道での走行について何かしら規則や罰則が定められていると思う人もいるでしょう。 しかし自転車の雪道走行に関する具体的な規則や罰則は、自動車に対するようには定められていないようです。青森県弘前市のX公式アカウントでは、自転車の雪道走行は危険があるため避けるように注意喚起しているものの、「どうしても運転しなければならないときがあれば対策を講じること」としており、運転の可能性に言及しています。 この点を踏まえると、雪道を走行したところで法令違反を犯しているとはいえないでしょう。