決勝前に予習!「M-1グランプリ2024」の見所を徹底解説。勝利を掴むのは誰?審査員もがらりと変わる
今夏、彼らに取材したところ、大きな収入源の1つである「早坂営業(プロダクション人力舎の営業担当・早坂さんがキャスティングをする地方営業)に呼んでもらえるように」M-1決勝を目指すと語っていた。切実な2人が4度目の挑戦で大会を制すことになるか。 ■ママタルトは独自の手法でネタ作り 初の決勝を迎えた、ママタルト、バッテリィズ、エバース、ジョックロックの4組も勢いでは負けていない。 ママタルトの大鶴肥満と檜原洋平は、2022年から2年連続で準決勝進出を果たし、今年3度目にしてファイナリストの切符を手にしている。バラエティーでもお馴染みの肥満は大柄な体形ながら動きは俊敏、檜原は柔和な顔立ちと独特の長いツッコミが特徴だ。
2年前、彼らにインタビューした折、檜原がライブで披露するネタを毎回アップルウォッチに録音し、その音源を聞きながら肥満に「ここの部分をこう言ってほしかった」と伝えて調整していると語っていた。独自の手法でネタを磨き、ついに準決勝の壁を突破した形だ。どこか癒しのオーラを放つ2人が、決勝の舞台を沸かせる姿は想像に難くない。 昨年、初の準決勝進出を果たし、その勢いのまま決勝へと駆け上がったバッテリィズのエースと寺家も今大会屈指の爆発力を持っている。ぶっきらぼうで世間知らずなエースが、どストレートな言葉を放ち続け、みるみる寺家を戸惑わせていく。そのバカバカしい掛け合いの妙は今大会随一だろう。
そして、今年の『NHK新人お笑い大賞』で大賞を受賞したエバースの佐々木隆史と町田和樹、準優勝のジョックロックの福本ユウショウとゆうじろーも賞レースで頭角を現している。 とくにエバースは、今年『ツギクル芸人グランプリ』3位、『ABCお笑い~』決勝進出、前述の『NHK新人~』大賞と今ノリに乗っているコンビだ。佐々木の突飛ながら鋭い着眼点に徐々に翻弄されていく町田、という構図が実に面白い。しゃべくりでトップクラスの技巧派コンビが、一気に王者の座を射止めるか。