尾上松也 次世代へバトンタッチ “最後”の『浅草歌舞伎』に感謝
東京・浅草公会堂で2日、『新春浅草歌舞伎』の初日が開幕。その上演前に、今回が“最後”の出演だと明言している歌舞伎俳優の尾上松也さん(38)が、『新春浅草歌舞伎』への思いを語りました。 【画像】尾上松也 心強い同志と挑んだ『新春浅草歌舞伎』の10年
■後輩たちへエール 「僕たちが憧れたように」
『新春浅草歌舞伎』は、“若手歌舞伎俳優の登竜門”として、若手俳優たちが大役に挑む公演を上演してきました。そして、これまで出演を続けてきた松也さんをはじめ、中村歌昇さん(34)、坂東巳之助さん(34)、坂東新悟さん(33)、中村種之助さん(30)、中村隼人さん(30)、中村米吉さん(30)が今回の出演で一区切りとなります。 最年長となる松也さんは、これまで出演してきた10年を振り返り「私どもの世代に(『新春浅草歌舞伎』を)任せていただくことになったときのことを忘れません。当時は全員が不安もありながら、期待も込めて喜んでいたんですけど、この浅草公演というのは、本当に地元のみなさんに支えられ、そしてお客様の心意気に支えられて、10年間勤めることができました」と感謝を述べました。 また、「“次の世代につなげなくてはいけない”という思いでやって参りましたので、そういう意味では、次の世代にバトンタッチできるという点で、非常に一安心している次第であります。とはいえいつも通り、精いっぱい勤めて、精進して、僕たちが憧れたように、僕たち以下の世代もこの浅草に憧れて成長し、次につないでいってくれることを願っています」と、後輩たちへエールを送りました。 当初の予定ではこの日、劇場前で“鏡開き”を行う予定となっていましたが、能登半島地震による被害状況を鑑みて自粛。出演者たちによる挨拶と写真撮影会のみ実施されました。