「デカい4駆なのに自動車税は2リッターと同じで、13年過ぎても割増なし!」by 国沢光宏 これが、ジープ・ラングラー・アンリミテッド・ルビコン4xeに乗った自動車評論家のホンネ!!
長く乗りたいなら、これはいい選択!
今年もやりました「エンジン・ガイシャ大試乗会」。2024年、大磯大駐車場に集めた注目の輸入車36台にモータージャーナリスト36人が試乗! モーターを組み合わせたプラグイン・ハイブリッドのジープの最新モデル、注目はラインナップのなかでも特にオフロード性能に特化したこいつ。ラングラー・ルビコン4xeに乗った国沢光宏さん、大谷達也さん、吉田由美さんのホンネやいかに? 【写真11枚】こんなにガタイが大きくて、頑丈なクロカン四駆が2リッターの税金で乗れるとは! ラングラー・ルビコン4xeの詳細画像はこちら ◆「こんなクルマ買ったら山に行きたくなる!」国沢光宏 Jeepで最も硬派な存在であるラングラーのルビコンに、30kmくらいまでなら電気自動車として使えるPHEVをラインアップしてくるなど予想もしていなかった。フラッグシップだからこそ環境対応すれば良いアピールになると考えたのかもしれません。 試乗すべく走り出すと、電池残量が少なかったためエンジンが掛かるハイブリッド状態。そこで「ハイブリッド+充電モード」を選ぶ。電池が無くなったハイブリッドモードは272馬力を発生する2リッターターボエンジン+8速ATをモーターがアシストするのだけれど、何の違和感もなし。説明無しで試乗したら、普通のエンジン車だと思うくらい自然な走りをする。 20分くらい走ると電池も貯まってきたので、通常モードに切り替える。電池減るまで電気自動車です。オールテレーンタイヤを履いたこんな大柄なクロカンが静々走るのだから面白い! 自動車税は2000ccと同じだし、ハイブリッド車なので13年過ぎても割り増しなし! 長く乗るなら面白いチョイスかと。こんなクルマ買ったら、久しぶりにスキー板でも積んで山に行きたくなります! ◆「ジープにもプラグイン・ハイブリッドはアリ」大谷達也 「ラングラーにプラグイン・ハイブリッドなんて“けしからん”!」なんて当初は思っていたけれど、これが乗ってみるとびっくり仰天。 姿勢がフラットに保たれるのにゴツゴツ感の薄い乗り心地は、前後ともリジッド・アクスルであることが到底信じられないほど。 ハンドリングにしても、切り始めのところに多少の遅れが感じられたものの、これにはスタッドレス・タイヤを履いていた影響もあったはず。 いっぽうでEV航続距離はWLTCで42kmもあるから、条件次第で最初の1時間近くはエンジンをかけずに走ることだってできる。そんな未来感覚が、洗練された仕上がりのシャシーの印象と意外なほどマッチしていることには驚くばかり。 環境に優しいプラグイン・ハイブリッドを採用したのも、自然豊かな大地に足を踏み入れるクロカン4WDの宿命を考えれば当然かもしれない。そんなときには、低速域でモーターが生み出してくれる強力なトルクが頼りになるはず。だから、試乗を終える頃には「うん、ジープにもプラグイン・ハイブリッドはアリだな」なんて思い始めているほどだった。 ◆「弱点は燃費だったけど……」吉田由美 同じステランティスのプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)でもこちらは米国を代表する本格SUVブランド「ジープ」。特に日本でも人気なのが「ラングラー」で、見るからにタフで頑丈そうな外観は、やっぱり魅力的です。しかし、弱点は燃費……。その願いを叶えるのが「ラングラー4xe」。 エクステリアはガソリン車と同じですが、左前方に「e」の蓋がついた充電口。2リッター直4直噴ターボ・エンジンを搭載し、そこに駆動用のモーターが加わり、全体では380ps、637Nm。EV走行距離は42km。 外観はスクエア型ですが、車内も水平基調で、長方形のフロント・ガラスの先に見える世界は広いわけではありませんが、でもこれがいいんです! メーターパネルは2眼式で、中央のインフォメーション・ディスプレイには電池の残量などPHEVならではの表示がありますが、目を惹くのは本格4WDのギアセレクターと、ルビコンの制御スイッチ。今回も使っていませんが、いざという時のお守りに。走るとアンテナがぶるぶるしたり、今ドキなクルマより振動も音も大きめですが、ジープはこれじゃないとね。 写真=小林俊樹(メイン)/神村 聖(サブとリア) (ENGINE2024年4月号)
ENGINE編集部
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