“サンタ・アナの風”で一気に延焼…ロス近郊で大規模火災 住民3万人に避難命令
アメリカ・ロサンゼルス近郊で7日、山火事が発生しました。被害が広がっているのは有名な俳優などが住む高級住宅地で、約3万人の住民たちに避難命令が出る事態となっています。 【画像】“サンタ・アナの風”で一気に延焼…ロス近郊で大規模火災 住民3万人に避難命令 CNN ワット記者 「問題はお分かりでしょう。どんどん強くなる、この風です。どれだけの建物が失われたか分かりません。丘の上にある大豪邸は燃えてしまいました。丘の下の地区でも集合住宅やレストランが燃えました」 街を飲み込む炎。空は煙に覆われ、視界は極めて悪い状態です。人も馬もとにかく逃げるしかありません。 住民 「がれきが道路に落ちてきて、逃げようと思った。何を失っても仕方がない。どうしようもない」 7日にロサンゼルス近郊で発生した山火事。何らかの原因で火が上がったのは午前10時半ごろのことでした。その後“サンタ・アナの風”と呼ばれる、この地域特有の海に向かって吹く強い風が、火を一気に大きくしました。 当時の最大瞬間風速は約30メートル。CNNは、火が1分間にサッカーコート5面分の勢いで拡大したと伝えています。湿度が10%程度しかない、カラカラ天気だったことも火の回りを早めました。 住民 「こんな光景は見たことがない。火は全てをのみ込んだ。風が強く、消防にできることはない」 被害が広がっているのは、パシフィック・パリセーズと呼ばれる地域です。ビバリーヒルズとならぶ高級住宅街で、多くのハリウッドセレブが住んでいることでも知られています。 俳優 ジェームズ・ウッズ氏 「避難の準備をしないと。たくさんの飛行機が飛んで水をまいているが…」 消火活動は空からも続けられていますが、一度勢いを増した火にはかないません。さらに…。 ロサンゼルス市消防局長 「この火事は『強風』と『周辺の地形』が相まって強くなっている。私たちは非常に困難な状況に陥っている」 この地域は細い道が多いうえ、住宅の周りには多くの木々が植えられています。この高級住宅街ならではの街の作りが次々と延焼を引き起こしました。