東京6大学野球秋季リーグ戦　慶大戦に先発した法大・篠木（撮影・千葉一成）

＜東京6大学野球：法大3－1慶大＞◇第6週第1日◇19日◇神宮 　法大が慶大に競り勝ち、先勝した。 　ドラフト上位候補に挙がる篠木健太郎投手（4年＝木更津総合）が先発。序盤、制球に苦しみながらも「真っすぐを張っていたのがわかったので、真っすぐを見せ球に変化球を使って粘り強く投げられました」と、7回を3安打1失点で後ろにつなげた。 　24日に行われるドラフト会議を前に、最後の登板の可能性もある中、「今日は納得のいく投球ではなかったんですが、今季は大島監督に無理を言って、1戦目、3戦目を投げさせてもらっていた。感謝の気持ちが大きい」と、胸の内を明かした。 　その憧れの原点は1年入学時だった。「入学した時、三浦銀二さん（DeNA）、山下輝さん（ヤクルト）が、3戦目をしっかり勝ちきる姿を見て憧れました」。2年になり1戦目で先発。中1日、1勝1敗で迎えた第3戦目で登板するも、なかなか勝利につなげられない。その難しさに直面した。「勝てなくて、悔しいシーズンでした」。篠木にとって、「3戦目に勝って勝ち点をとることこそが、エースの象徴」となり、練習を重ねる支えとなった。 　今秋は、大島監督に「1戦目、3戦目を投げさせてください」と直訴。その言葉通り、第1週目の立大戦、第3週目の東大戦では1戦目、3戦目で先発し3戦目は勝利投手に。チームの勝ち点に貢献している。 　エースとして集大成の秋。「充実したシーズンを過ごせていると思います」。第3戦にもつれなければ、これが最後のアピール。静かに24日の吉報を待つ。