全日本バレー高校選手権 長崎代表・鎮西学院は2回戦へ…女子・西彼杵は逆転負け
バレーボールの第77回全日本高校選手権(春高)第1日は5日、東京体育館で男女の1回戦が行われ、長崎県勢は男子の鎮西学院が北海道科学大高を2-0で下して2回戦へ進んだ。女子の西彼杵は秋田令和に1-2で逆転負けした。 鎮西学院は序盤からOH山本、園田の強打、MB伊藤らの速攻などが効率良く決まり、第1セットを25-22で先取。第2セットも競り合う展開の中、園田やMB吉武を軸に加点して引き離すと、最後は山本がバックアタックを決めて、25-21で連取した。 西彼杵は第1セット、粘り強いレシーブからOP佐藤佳やOH佐藤侑、田中の得点でリードを広げて25-13で先取したが、その後は秋田令和ペース。西彼杵は序盤からリードを許して23-25で落とすと、第3セットも22-25で競り負けた。 男子の駒大高(東京)は昨秋の国スポで準優勝した高川学園(山口)に2-0で快勝。清風(大阪)は橘(神奈川)に2-1で逆転勝ちした。女子の共栄学園(東京)は近江兄弟社(滋賀)にストレート勝ち。古川学園(宮城)も佐賀学園を2-0で退けた。 第2日は同体育館で男女の2回戦を実施。鎮西学院はBコート第5試合(13時50分)で東亜学園(東京)と対戦する。 ◎男子・鎮西学院 戸田監督「結束力の勝利」 3年ぶりに春高の舞台に立った男子の鎮西学院が好スタートを切った。2セットとも接戦を制して北海道科学大高にストレート勝ち。戸田監督は「どんな状況になっても落ち着いていた。結束力の勝利」と笑顔で試合を振り返った。 成長を示した一戦になった。北海道科学大高は2023年3月の全国私学大会で敗れた相手で、当時から主力だった現3年生にとっては雪辱戦。「同じ相手に2度負けない」。強い気持ちでコートに立つと、序盤からエース山本だけに頼らず、セッター東がMB伊藤、吉武の速攻などセンター線を使いながら多彩な攻撃を仕掛けた。戸田監督が「セッターは直前まで西村と迷ったけど、東が試合の流れをつくってくれた」とたたえるトスワークで相手を翻弄(ほんろう)した。 守備面は磨き上げてきたブロックがさえた。インドアと並行してビーチの練習を取り入れ、足元が不安定な砂場で鍛えてきた脚力が生きた。秋の国スポ・ビーチバレー少年男子で優勝したOH園田が「最後まで反応が遅れることがなかった」と言う通りに、培ってきた俊敏性とジャンプ力で身長190センチの相手エースを自由にさせなかった。 3年前に春高に出場した先輩たちは初戦で涙をのんだ。主将の山本は「先輩たちの分も戦っていこうと思っていた。だから、この1勝は価値がある」と胸を張る。2回戦の相手は春高優勝経験がある東亜学園(東京)。厳しい戦いも予想されるが、鎮西学院もこの日の勝利で勢いに乗った。目標の「全国4強」まで。チームは固く結束して強豪を倒しにいく。