【J1】サンフレ社長を退任 仙田氏が忘れられない光景とは
2024年限りで社長を退くJ1サンフレッチェ広島の仙田信吾社長が24日、広島市内で退任会見に臨んだ。報道陣に忘れられない光景を問われ、答えたのが今年11月28日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)2のアウェー、カヤ(フィリピン)戦の出来事だった。 【写真】会見後に握手を交わす仙田社長㊧と久保副社長 後半から出場した新井直人が、右脚を負傷して途中交代。「担架で運ばれた彼は泣きじゃくっていた。シーズンの残り試合に出られない苦しさがあった。試合中のロッカールームに行ったが、かける言葉が見つからなかった」。部屋を出ようとすると、佐々木翔が入ってきたという。「新井を抱き締め、頭を、肩を、背中をさすって。言葉は一切なく励ましていた。あのシーンを見た時、サッカーの素晴らしさを感じたし、サッカーだからこそ厳しい状況でも友情が生まれることを学んだ」と振り返った。 20年の社長就任からの5年間を「サンフレを広島県民、市民にとって身近な存在にするため走り続けた」と総括。25年から社長に就く久保雅義副社長には「フロントは経営基盤を強くする、売り上げを増やすことが課題。久保さんに託したい」とエールを送った。
中国新聞社