「夫婦の片方が年収1000万」と「500万ずつ稼ぐ夫婦」ではどちらがお得でしょうか?
夫婦の片方が働く「片働き年収1000万円」と夫婦が500万円ずつ稼ぐ「共働き年収1000万円」は世帯年収として考えると同じ1000万円です。しかし、実際に家庭に入る所得として考えると差が生じます。この記事では、片働き年収1000万円と共働き年収1000万円の所得の差を、税金や所得制限の観点から紹介し、どちらがお得なのかを解説します。
年収500万円の人と年収1000万円の人の健康保険料と厚生年金保険料
年収500万円の人と年収1000万円の人とでは控除される社会保険料額や課せられる税金額が違います。具体的な数字を算出するために、年収からボーナスを差し引いて、月収を大まかに計算してみます。 年収400万円超500万円以下の平均賞与は69万円なので、年収から賞与を引いて12ヶ月平均にすると(500万円-69万円)÷12で月収約36万円となります。年収900万円超1000万円以下の平均賞与は198万1000円なので(1000万円-198万1000円)÷12となり、月収は約66万8000円となります。 この数字をもとに、モデルとなる人物が東京都在住(介護保険第2号被保険者に該当しない)だと仮定すると、健康保険料は年収500万円のケースで月額1万7964円(25等級)、年収1000万円のケースで月額3万3932円(36等級)となります。 ボーナスにかかる健康保険料は、年収500万円の人で3万4431円、年収1000万円の人は9万8852円です(賞与額から1000円未満の端数を切り捨てた額に保険料率9.98%を乗じた数の半分)。健康保険料の年額は、年収500万円の人は24万9999円(月額1万7964円×12+3万4431円)、年収1000万円の人は50万6036円(月額3万3932円×12+9万8852円)となります。 厚生年金保険料は年収500万円のケースで月額3万2940円(22等級)、年収1000万円のケースで月額5万9475円(32等級)です。 ボーナスにかかる厚生年金保険料は年収500万円の人で6万3135円、年収1000万円の人は13万7250円(賞与額から1000円未満の端数を切り捨てた額に保険料率18.3%を乗じた数の半分、月間150万円上限に当てはまるとする)です。 厚生年金保険料の年額は、年収500万円の人は45万8415円(月額3万2940円×12+6万3135円)、年収1000万円の人は85万950円(月額5万9475円×12+13万7250円)となります。