マイアミGPはスプリント歓迎! プロモーター「新しいF1ファンには、受け入れてもらいやすいはず」
2024年はスプリント・フォーマットで開催される予定のF1マイアミGP。プロモーターは、新しいファンの割合が比較的高いことから、F1スプリントが受け入れられると考えているようだ。 【ギャラリー】“一応”優勝はしたけど……決して「速くはなかった」F1マシン10選 F1は2024年も6レースでF1スプリントを実施する予定となっている。オーストリアGPとアメリカGP、サンパウロGP、カタールGPは2023年と同様だが、アゼルバイジャンGPとベルギーGPはラインアップから外れ、新たにマイアミGPと中国GPでF1スプリントが開催される見込みだ。 マイアミGPのプロモーターであるタイラー・エップは、レースを差別化するためにもスプリントは効果的であり、新しいファンの割合が多いことから伝統的ではないフォーマットも受け入れられやすいと語った。 「トム(トム・ガーフィンケル/マイアミGPのマネージングパートナーであり、NFLチームのマイアミ・ドルフィンズとハードロック・スタジアムのCEO)が明言しているように、我々は年々進化していく必要がある」 「スティーブン(スティーブン・ロス/ドルフィンズのオーナー)とトムが当初から掲げていたように、我々は素晴らしいレースとファンのための質の高い体験によってビジネスを構築し続ける」 「だからF1と良い関係を築き、パートナーシップを結ぶことが必要だった。我々のチームには、カタリーナ・ノワック(ビジネス・オペレーション担当シニア・ディレクター)という若い女性がいて、彼女がF1側との取引を仲介してくれた」 「彼女の尽力は称賛に値する。(スプリントは)我々のレースを差別化する方法であり、ファン層にF1を見る別の方法を提供するものだと考えている」 「この2年間、我々は国内で高い人気を集めてきた。だから”新しい”F1ファンもいると思う。もちろん、全てが新しいというわけではないだろう。だが彼らはおそらく、一部の純粋主義者たちよりも非伝統的なフォーマットをもう少し受け入れてくれやすいだろう」 「純粋なファンたちにも素晴らしい経験をしてもらえるよう、我々はできる限りのことをするつもりだ。しかし、新しいファンも土曜日に何か違うものを体験できるんだ」 2023年に初めてスプリントを開催したアメリカGPのプロモーターであるサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)のボビー・エプスタイン会長は、チケットの売上が伸びなかったと報告している。 しかしエップは、マイアミGPはレース観戦者に異なる価値を提案するアプローチを採るため、心配はしていないと語った。 「我々は常に、すべての事業部門が成長することを望んでいるが、それは我々の決断の意図するところではない」 「我々の意図は、ファン層やここに来る人々により多くの価値をもたらすことだ。我々は来場者数を追求しているのではなく、参加するすべての人にとって最高の体験ができるよう、適切な人数を追い求めているのだ」 「チケットを売るためにやったとは思っていない。ボビーは私よりはるかに自分のビジネスを知っているし、確かにその点は尊敬に値するが、我々は彼とは違う戦略を持っていると思う。オースティンは素晴らしい仕事をしたが、彼らの価値提案のひとつは観客動員だ。シルバーストーンのようなものだろう? 多くの観客を動員することなんだ」 「だからといって、我々が成長を続けないとか、より多くの観客をグランドスタンドに入れないということにはならない。我々は(チケットを)買ってくれた人たちに素晴らしい経験をしてもらうために多くの努力をしている」 なお、現在はスプリント・フォーマットの見直しが進められており、1月には各チームが投票を行なうことになっている。その案のひとつとして、スプリントのグリッドを決めるシュートアウトが金曜日に、決勝レースの予選が土曜日に戻されることが検討されているようだ。 エップは、週末におけるスプリントの役割を”正当化”するためには、スプリントでポイントを獲得できることが不可欠だと主張した。 「グランプリの3日間それぞれで、意味のあるサーキット・アクションを届けたい」 「それが重要だと思う。そして、スプリントに世界選手権のポイントをつけたステファノ(ドメニカリ/F1のCEO)とF1の功績は大きい」 「私はキャリアの初期に10年ほど北米のモータースポーツシーンで過ごしたことがあるが、ポイントのないオールスター・イベントといったアイデアを覚えている。それらの扱いは常に大きく異なっていた」 「それ(ポイント)はプロセスを正当化するものなんだ」
Charles Bradley
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