千葉に現れた4年目の新進気鋭の実力校 光英VERITASが迎えた転換期
勝利を目指して、楽しく野球に向き合えるチームになれるか
こうした取り組みをしながら、秋季大会は予選で敗れ去り、県大会の切符をつかむことが出来なかった。これには舘野監督も「(結果が)全然伴わなかった」と悔しい一言。夏の大会を終えておよそ1か月間で準備したものの、「間に合わなかった」とメンバーの入れ替えも重なって、思うようなチームには仕上がらなかった。 森川主将も、一緒にプレーをしている中でも危機感があったようだ。 「練習試合をやっている中で、『3点くらいあれば大丈夫だろう』という気持ちから、結果的に負けてしまうことがあって。それが秋の大会の敗因にもなっているので、危機感が足りなかったです。 だから選手間でミーティングをして、キャッチボールとかバント1つ1つを丁寧にやる。意識を高めることで、危機感を持つように心がけるようにしています」
意識を高めていくことは、光英VERITASにとっては非常に大切になる。というのも、完全下校が19時と決まっている以上、ほかの学校に比べると、それほど長時間練習ができるわけではない。練習の質を高めることが、必然的に求められる環境にあるのだ。 だから、「このままだと、夏も同じ結果になる」と森川主将をはじめ選手全員が認識。「同じ思いをしたくない」と危機感を持って、冬場はフィジカルを強化して、打力強化を目指して過ごしているという。 舘野監督も課題はあるように感じているようで、「一冬越えてからだと思っています」と冬場のトレーニングをポイントに挙げている。 2025年は5年目を迎える。チームの転換期になりつつあるが、森川主将が「春夏、全員野球で笑顔を忘れずに戦っていきたい」と話すように、勝利を目指しつつも、根底にある楽しく野球をやるチームは忘れない。そんなチームを実現させて、春以降の千葉を再びわかせてほしい。