SBIの北尾吉孝会長「野村抜くのは時間の問題」 証券最大手奪取に自信、無料化効果強調
ネット証券大手、SBI証券などを傘下に持つSBIホールディングスの北尾吉孝会長兼社長は8日、東京都内で開いた2024年9月中間連結決算の説明会で、証券最大手の野村証券を超えるのは「時間の問題だ」と話した。 説明会でSBIは、24年上半期(4~9月)の証券各社の業績を比較する資料を提示。本業のもうけを示す営業利益でSBIは5位だったが、23年9月末に国内株式売買手数料などをゼロにした「ゼロ革命」を実施したことによる逸失利益188億円がなかったと仮定すると、営業利益は565億円となり、野村の1175億円に次ぐ2位だったとした。北尾氏は、ゼロ革命による顧客基盤の拡大効果が続くという見通しを示し、野村など大手証券に預かり資産を持つ高齢者が亡くなると、相続した世代は手数料ゼロのSBIを選ぶ可能性が高いと強調した。 野村証券出身の北尾氏は、尊敬する経営者として23年11月に91歳で死去した同社の元社長、田淵義久氏の名前を挙げ、田淵氏が話したという「経営は時間の関数」という言葉を紹介。「まあ見ていてください」と、証券最大手の座の〝奪取〟に自信を示した。 ゼロ革命の開始後1年でSBI証券の信用取引口座数は約45%増。今年9月末の預かり資産は前年同期比約36%増の42兆7000億円に急拡大したという。