全8小中学校を統合する期待の新設校舎が間に合わない…なぜ? 既存校舎で暫定移行か、開校1年延期か…保護者へ3案提示 鹿児島市・桜島学校
鹿児島市が整備する初の義務教育学校「桜島学校」の工事入札が不調になった問題で、市教育委員会が保護者に対し、新校舎完成が2026年4月の開校予定に間に合わないと説明したことが11日分かった。校舎ができるまでは既存校舎を使って予定通り開校するなどの対応策3案を提示した。保護者にアンケートを実施して意見を集約、年内に方針を決める。 【写真】〈関連〉桜島学校の建設予定地を地図で確認する
市教委は8日、保護者向けの説明会を桜島公民館で開き、約40人が参加した。入札が7月から2回不調になり、今後の入札と工事期間を考慮すると26年4月の新校舎利用開始は困難と説明。対応案として、既存校舎を活用した上で時期は変えずに義務教育学校を開校する。その際に(1)小中学校を1カ所にまとめる(2)小学校と中学校に分ける-の2案。このほか(3)新校舎完成を待って27年4月に開校する-の計3案を提示した。保護者からは制服の変更や通学用スクールバスの費用負担について質問があったという。 市教委は、桜島地区全小中学校の保護者に学校を介して説明資料を送り、意向を確認するためのアンケートを実施している。回答期限は14日。市学校整備室はアンケート結果を参考に、12月中旬までに今後の方針を決めたいとしている。 桜島学校は、桜島地域の全8小中学校を統合する市内初の9年制義務教育学校。桜島溶岩グラウンド第1(約2万7000平方メートル)に建設する。施設の延べ床面積は約1万平方メートル。
南日本新聞 | 鹿児島