一流アスリートたちが指導“ドリームコーチング” ラグビー元日本代表・大野均は他競技をお勧め?
スポーツ庁は『令和五年度 アスリート派遣等による体育授業等の充実・高度化の促進事業』を、アスリート派遣事業「ドリームコーチング」を運営している日本テレビに委託しました。 ドリームコーチングは、元プロ選手・五輪メダリストなどが参加する、アスリート派遣マッチング事業で、個人指導、イベント・スポーツ教室、講演等に一流アスリートが呼べるサービスです。 9月以降は、全国670の学校にアスリートが訪問して体育授業を行う予定です。 その事業に力を入れているのが、ラグビー元日本代表の大野均さん(東芝ブレイブルーパス東京アンバサダー)。現役時代、歴代最多となる日本代表98試合出場を積み重ねたレジェンドに、競技の普及、子供たちの育成、コーチングサービスについても聞きました。
■大野均は『野球→ラグビー』 多競技挑戦の“ススメ”
最近は、幼年で始めた1つの競技を長く続ける子供が増えており、3-5歳くらいから始めないと活躍できないと思い込んでいる保護者の方もいると聞きます。 そんな風潮に、18歳からラグビーを始めた大野さんは、「小さい頃は色々なスポーツに触れた方が良いと思います。色々なスポーツを経験することは、体の操り方を知る上でとても大切です」と語りました。
その大野さんがラグビーと出会ったのは大学時代でした。「自分も18歳の時に野球からラグビーに転向して、ラグビーも様々なポジションを経験しました。他のラグビー日本代表選手も、バスケ部出身、相撲部出身などがいて、各々それまでやってきたスポーツの特性を生かしてラグビーで活躍をしていました」と、語りました。
■「個人指導は楽しい」 経験者から初心者まで参加
大野さんは現在、子供向けの大会で実行委員長を務めるなど、普及活動に情熱を注ぐ傍ら、アスリートマッチング事業「ドリームコーチング」に参加し、ラグビーを上達したい方に向けた個人指導を行っています。 大野「個人指導は楽しいですね。子供から大人まで、色々な方がお申し込み下さいますが、ラグビーが大好きな方ばかりなので」 大野さんは、以前、20歳の男性と、その父親からの申込を受けた時のエピソードを教えてくれました。 「20歳の男性は高校までラグビーをやっていて、そこで辞めたとのこと。久しぶりにプレーしたいとのお申込でした。高校までコンタクトプレーが怖かったそうなのですが、私にガンガン当たってきてくれました。見ていたお母さんが、『あの子があんなにしっかりとコンタクトする音を初めて聞いた』と感激していたのが印象的ですね」と、大野さんが、久しぶりにラグビーに取り組んだという若者に火をつけた瞬間でした。 大野「“人にぶつかる”というラグビーの楽しさを感じたのだと思います。『次に来るときまでに体力をつけてまた来ます』と言ってくれました。またラグビーと向き合おうという姿勢が、とても嬉しかったですね」