心療内科の患者や院長ら26人が犠牲…北新地放火殺人事件から3年 遺族らが現場を訪れ追悼 大阪
大阪・北新地のクリニックで26人が犠牲となった放火殺人事件から、17日で丸3年です。遺族らが現場を訪れ、祈りを捧げました。 午前8時すぎ、現場となったビルの前では、花を手向けて亡くなった命を悼む人たちの姿が見られました。
2021年12月、大阪・北新地にある心療内科「西梅田こころとからだのクリニック」に火が放たれ、院長の西澤弘太郎さん(当時49)、患者、クリニック関係者ら26人が犠牲になりました。 クリニックの患者だった谷本盛雄容疑者(当時61)は、自ら炎に飛び込み、その後、死亡しました(容疑者死亡のため不起訴)。
事件で患者だった息子を亡くした母親は、「(息子が)いまだにまだ帰ってくるような気がする。みんな生きてる時は思わないが(命があることが)どれだけ大事か。生きてきた何年間、何十年間と、自分の中に思いを留めておきたい」と打ち明けました。 以前、クリニックに通っていた女性は、「すごく悔しい。(先生に)結婚したことも伝えたかったし、仕事が順調にいっているのは先生のおかげだと伝えたい」と語りました。 心の拠り所を失った元患者らのサポートや、被害者の収入に応じて遺族に支給される国の経済的支援の在り方など、事件が浮き彫りにした課題の解決は、3年がたったいまも道半ばです。