「子供が独立世代」にプロが勧める保険ランキング!必要なのは「がん保険」だけ
がん特有のリスクの1つは、治療が長期化し、収入が減ることだ。 「働きながらがん治療をする人は増えていますが、体調が悪く仕事を休んだり残業ができない日もあるでしょう。そのため、休職や退職を決断する人もいます」 がんになってから収入が「平均22%減少した」というデータも(2020年、ライフネット生命保険)。 もう1つのリスクは、自由診療などで医療費が高額化することだ。 実は、日本の新薬認可は遅れている。欧米では承認済みのがん関連の医薬品が、日本では193品目も未承認薬や適応外薬だというのだ。 「未承認薬は、健康保険の適用外ですから10割負担です。最近の医薬品は超高額で数百万~数千万円かかるものも珍しくありません。 がんの治療に未承認薬が有効な場合もあり、高額治療に備えておく必要があります」 ■一時金と給付金が両方もらえ自由診療にも対応できる保険 がん保険は加入中の人も多いが。 「10年以上前に加入したがん保険は見直したほうがいいでしょう。保障内容が大きく変わっています」 どんな点が変わったのだろう。 「以前は、がんと診断されたときの一時金と、入院や手術の給付金がついたものが一般的でした。 いまは手術だけでなく、抗がん剤治療や放射線治療にも給付金が支払われます。それにがんと診断されたときの一時金が1回限りではありません。がんの転移や再発、新たながんの発症、また、がんの治療が1年以上続いているときも、年に1回、何年でも支払われます」 発売時期の新しいがん保険ならいいのだろうか。 「いまのがん保険は2つのタイプがあります。(1)年に1回、100万円などの『がん診断給付金』を重視するタイプと、(2)抗がん剤でも放射線でもがんの治療を行っていれば月10万円出る『がん治療給付金』を重視するタイプです」 早期発見などで治療が短期間で済めば(1)がん診断給付金タイプ、治療が長期化すれば(2)がん治療給付金タイプがよいだろう。 「ただ、治療期間など誰にも予測できません。ならば、がん診断一時金とがん治療給付金の両方手厚い“欲張り保険”で、がんによる収入減に備えましょう。自由診療の費用を保障する特約も忘れずに」 現在発売中のがん保険のうち、長尾さんがおすすめのものを5つ選んでもらった。BEST5はほとんどが、がん診断一時金が年に1回100万円、がん治療給付金は治療が続く限り毎月10万円受け取れ、自由診療などの特約も付いている。 「ネットでの見積もりは簡単です。保障をいろいろ変えてご検討を」 ほかの保険は解約しても、がんには保険で備えるのが得策だ。
「女性自身」2024年12月3日号