【MotoGP】KTMダニ・ペドロサ、2024年スペインGPでワイルドカード参戦へ。チーム上層部が明かす
3月8日から開幕するMotoGPの2024年シーズンに向け、KTMのモータースポーツディレクターを務めるピット・ベイラーはテストライダーのダニ・ペドロサを、スペインGPでワイルドカード参戦させる予定だと認めた。 【ギャラリー】テストでペドロサは新型のチェックに大忙し KTMはペドロサが2018年にMotoGPの現役を引退したあと、テストライダーとして起用。MotoGPで長年トップを走ってきたペドロサの経験を活かしつつ、戦闘力を向上させてきた。 ペドロサは2021年にチームの地元オーストリアでワイルドカード参戦を実施。そして2023年にも2度ワイルドカード参戦を行ない、そこで開発に活かすデータを収集している。特に2023年のサンマリノGPではスプリント・決勝ともに4位とフル参戦ライダーと渡り合う好走を披露。その実力が未だ一線級なことを示し、周囲に驚きを与えていた。 新しいコンセッション制度が始まる2024年に、KTMは計6度のワイルドカード参戦を行なう権利を持っているが、まだその具体的な使い方については明かされてこなかった。 そして開幕を前に行なわれた取材で、ベイラーは第5戦スペインGPでペドロサをワイルドカード参戦させる予定だと認めた。 「ダニがヘレスで走るだろうということを除いて、(ワイルドカードは)まだ何も決まっていない」 ベイラーはそう語る。 「それ(ペドロサのスペインGP参加)はほぼ確実なことだ。それ以外の事については、シーズンの推移やどのレースで我々がテストを必要としているかによって変わってくるだろう」 今年、KTMはペドロ・アコスタにシート譲る形となったポル・エスパルガロを、新しくテストライダーのひとりに加えている。ベイラーは経験豊富なエスパルガロへの期待についても語った。 「ダニにはお気に入りのコースがあるし、ポルはできるだけ早いレースを望んでいる」 「昨年、ポルは怪我をしたあとにできるだけ早くMotoGPライダーに戻りたいと望んでいた。しかしこの冬の間、彼は私達の重要なチームメンバーのひとりであることを楽しんでくれたし、我々をもっと良くしてくれた」 「彼はライダーのための専門知識を備えてそこに参加していて、技術的な問題やコース上でのライディング、メカニックのライダーへの対応など、今も非常に密接な関係にある。あらゆる面で我々の助けになってくれていて、自分がどれだけ必要とされているかを理解している」 「これは我々が単に罪悪感を和らげるために利用しているだけの取引ではない。彼をフォローしてくれている人たちは、今の彼が悪い所にいるようには見えないはずだ」 「もちろん、我々はプロジェクトを俯瞰し、その時点で何が理にかなっているかを判断する必要がある。そしてレースのプレッシャー抜きで開発するには、テストが必要だ。しかし、レースのストレスの中でどう機能するかの確認も必要なんだ」
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