横浜ゴム、ファーウェイと北京汽車の共同開発EVに高性能タイヤ納入開始
横浜ゴムは、中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が北京汽車集団と共同開発した新型EV「享界(ステラト)S9」の新車装着用タイヤとして「ADVAN Sport EV」の納入を開始した。サイズは245/45R20 103Vだ。 「ADVAN Sport EV」は、横浜ゴムのハイパフォーマンスカー向けタイヤ「ADVAN Sport V107」をベースに、EVをはじめとした電動車の代表的なニーズに応えるべく開発したプレミアムEV向けウルトラハイパフォーマンスサマータイヤだ。低転がり抵抗のコンパウンドの採用や、ノイズを低減するポリウレタンフォーム「SILENTFOAM(サイレントフォーム)」をタイヤの内面に搭載することで、プレミアムEVにふさわしい低電費と静粛性を実現している。 タイヤサイドには電動車対応商品であることを示す横浜ゴム独自のマーク「E+(イー・プラス)」が打刻されている。 「享界S9」は、先進運転支援システムなど最新のテクノロジーと大型スクリーンなどラグジュリーなインテリアを組み合わせ、インテリジェントかつ快適な運転体験を提供する。また、流線型のボディデザインを採用し、ファッショナブルかつ前衛的な外観を実現した。 横浜ゴムは2024年度から2026年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation 2026(YX2026)」のタイヤ消費財戦略において高付加価値品比率の最大化を掲げている。その一環として、グローバルフラッグシップタイヤブランド「ADVAN」、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「GEOLANDAR(ジオランダー)」の新車装着を推進している。特に中国市場においてはEVなど新エネルギー車への納入拡大を図っている。 今回の「享界S9」へのタイヤ納入は、横浜ゴムの中国EV市場での存在感強化につながる重要な一歩となる。高性能タイヤの需要が高まる中国市場において、横浜ゴムの技術力と品質の高さが評価された結果といえる。今後も同社は、急速に拡大する中国のEV市場において、さらなるシェア拡大を目指していく。
レスポンス 森脇稔