女性に人気、登録有形文化財の近代建築でビアガーデン/大阪
シックな階段を上り切ると、優雅な3連アーチがお出迎え―。近代建築の芝川ビル(大阪市中央区伏見町)の屋上テラスがビアガーデンとして開放され、仕事帰りのビジネスパーソンらでにぎわっている。 道頓堀のグリコ「初代看板」の色を教えて。資料なく情報求む 芝川ビルは1927年(昭和2年)竣工で、国の登録有形文化財。地上4階地下1階とやや小ぶりながら、モダン大阪の栄華をしのばせる多彩な様式美に、憧れのまなざしを向ける近代建築ファンが少なくない。 屋上テラスは3連アーチが印象的で、舞台空間のような雰囲気を醸し出す。地下鉄淀屋橋駅から歩いてすぐという抜群のロケーションも生かそうと、地階のベトナム料理レストラン「リヴ・ゴーシュ」が、夏場を中心に10月10日まで、ビアガーデン「ラグナグ」を運営している。
心ときめく「トレンディドラマみたいや」
料理はビュッフェスタイルのベトナム屋台料理で、チキンのココナッツカレー、ハノイ風揚げ春巻きなど、常時15種類を揃えている。ドリンクは生ビール、ワイン、自家製サングリアに加え、ほのかに甘い香りのするベトナム焼酎「ネップモイ」も。料金は2時間食べ放題、飲み放題で、1名3500円。 ビアガーデンといえば、昭和な男性天国のイメージが強いが、スタッフの滝澤圭佑さんによると、「ビルの雰囲気に誘われ、当店では6割までが女性客。ガールズトークで盛り上がる女子会にもご利用いただいています」とのこと。屋外テラス部分の定員は100から120人。通り雨がぱらつけば、屋根のあるスペースへ逃げ込んで飲み会を続けることができる。 周囲は大阪を代表するビジネス街。ビアガーデンを見下ろすような高層ビルがたち並ぶが、テラスからは「見られている感が好き」「トレンディドラマみたいや」の声も。滝澤さんは「オフィス街にいながらして、心が安らぎときめいていく。不思議な非日常の感覚を楽しんでください」と話す。 毎週火曜日から金曜日までの4日間営業(10月は水・木・金曜日)。午後6時~10時。雨天時は中止になることも。詳しい問い合わせはレストラン「リヴ・ゴーシュ」(06・6202・2202)まで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)