集客は増えても、成績は…? 2季連続降格の新潟アルビレックスBB、社長インタビュー「こんなところで終われない」
B3に降格し、1年でのB2復帰を目指す新潟アルビレックスBBが1月6日現在、12勝12敗の9位と伸び悩んでいる。その一方で、人気選手の獲得などで来場者は前季より上向いている。Bリーグは2026年、成績ではなく経営力を重視する新カテゴリーに移行する。経営とチーム強化への考え方を、新潟の糸満盛人社長に聞いた。 12月27日現在のB3勝敗表はこちら -今季の経営はどうですか。 「集客や広告で手応えを感じている。11月末時点の有料集客者数は前年比で58%増えた。試合が週末中心になったためだが、編成の魅力も大きい。鵜澤潤監督と五十嵐圭選手の獲得で人気が上向いた。これは想定通りだった。ただ、もっと勝てると思っていた」 -今季はどのくらい勝てると思っていましたか。 「負けても12月末で4敗という想定だった。稼ぐ面ではスタートはうまくいったが、勝つという面で反省すべき点はある。新潟は年齢差の大きいチームで、個々の力を組み合わせればもっと力が発揮できると思う。コミュニケーションの質と量の拡大が必要だ」 -現在、B2昇格を目指すには厳しい順位です。 「こんなところで終われない。 B3で勝率5割でいいのか、ここに慣れてはいけないという話は五十嵐選手もよく話している。何としてもシーズンを上位で終え、アオーレ長岡でプレーオフをやりたい。もう本当に負けられない」 -新潟はBリーグの新カテゴリーで、当面は2部のBワン所属が見込まれ、30年までに最上位のプレミアを目指しています。どう実現させていきますか。 「県内はバスケ人口が多く、集客や営業はまだ伸びしろがある。ただ、プレミアの基準は売り上げが12億円、平均入場者数が4千人で、ここに行くとなると今までのやり方では厳しい」 「アリーナの魅力度をさらに高めていくことが必要だ。今後、関係者と一緒に各地の新アリーナを視察するツアーを企画している。整備に向けた機運を高めたい」 -B2に降格した昨季は入場料収入が大きく落ち込み、選手人件費も大幅に削減しました。 「B1だった22~23年季の新潟の平均集客数は2300人超だったが、B2の23~24年季は1776人。集客が減れば、事業規模や予算を削らなければならない。選手の人件費は、22~23年季から23~24年季にかけて相当落とした。そのためチーム力全体が下がってしまった」 -前社長の川上明氏は、B2に降格しても強化費を下げないと発言していました。 「赤字を回避しなければならない中、広告や入場料の売り上げが目標より1億円ほど低く、お金をかけられなかった。降格すれば相手チームの力も下がる。その見合いもあった」 「結果としてB2の平均強化費が3億6千万円くらいの中で、新潟は2億5千万円で戦った。この開きは小さくなかっただろう」 -今季の強化費はどうですか。 「前年並みにしている。ただ、B2でその金額で戦うのは厳しいと思っている。事業規模をもう一段階大きくして、プラス1億円の強化費を捻出したい」