「サプリ大好き日本人」が知らない意外な真実 飲むだけ損するサプリを見分ける方法とは
なんらかの効果を期待して、サプリメントを飲んだことがある、または飲もうかと考えたことがある方も多いのではないだろうか。もちろん私もそのひとりで、「なんとなく体によさそうだから」というような漠然とした理由で、いくつかを試した経験がある。あまり自慢にならないが(なのでちょっと恥ずかしいが)、それは認めておかねばなるまい。 しかし動機はどうであれ、サプリメントを利用している人が多いことは間違いないはずだ。『【新版】サプリメントの正体』(田村忠司 著、東洋経済新報社)の冒頭にも、次のような記述がある。 【写真】このサプリ大丈夫?と一度でも思ったら読む『【新版】サプリメントの正体』
■サプリメントとのつきあい方 厚生労働省の2019年国民生活基礎調査によると、日本人男性の21.7%、女性の28.3%が、サプリメントや健康食品を利用しているそうです。 ただし、この調査には20歳未満も含まれているので、成人だけに限ればもっと割合は多く、50代の女性ではなんと4割近くが利用しているといいます。 その他の民間調査では、もっとサプリメントを利用している方の割合が大きなものもあります。 日本人は、すっかりサプリメントが大好きな国民になってしまったようです。(「まえがき」より)
だが、結果についてはどうだろう。「期待していた効果が得られずにがっかりする人も少なくないようです」と著者も指摘しているが、自分に当てはめて考えてみれば充分に納得できる話である。 とはいえ、健康になるために飲んだサプリメントが原因で体にダメージを受けるケースもあるというのだから呑気にかまえてはいられない。 著者も、医療機関専門にサプリメントを届けている会社の代表という立場上、「どうしたら、健康に役立つ正しい選択をしてもらえるのだろうか」という点が気にかかっているようだ。
つまり、健康に生きていくために役立つ、サプリメントとのつきあい方を改めて伝えたいという思いが、本書の執筆動機となったということである。 サプリメント・メーカーを経営する立場ではありますが、それが私の本心からの願いです。(「まえがき」より) 具体的には、一般の人には知る機会の少ない「サプリメントの正体」が明らかにされたあと、「サプリメントの選び方、つきあい方」へと話が進み、症状別に分けられた「栄養素の摂り方」や「体の仕組みとサプリメントとのつきあい方」などが克明に、そしてわかりやすく解説されていく。