「子どもの教育費」すべて私立に通う場合の平均は“約2,310万円”…経済的な理由で“進学”を諦めないための制度「国の教育ローン」とは?
◆国の教育ローンと奨学金の違いとは?
続いて“国の教育ローンと奨学金の違い”について。特に大きな違いとしては、「国の教育ローンは、入学、在学するお子さまの保護者の方が利用者となるのに対し、奨学金の場合、利用者は学生本人です」と飯塚さん。 ただし、国の教育ローンの利用にあたっては、世帯年収に上限があり、「扶養しているお子さまの人数によって上限額が異なります。お子さま1人の場合は、世帯年収が790万円以内、2人の場合は890万円以内、 3人の場合は990万円以内であればお申し込みできます」と解説します。 また、一定の要件に当てはまる方には優遇制度があり、「例えば、ひとり親のご家庭や、世帯年収が500万円以内でお子さまが3人以上いるご家庭の場合、金利は通常よりも低く設定しています。また、お子さまの保護者が単身赴任をしているなど、費用負担が大きいご家庭には、世帯年収の上限を緩和する措置もあります」と補足します。 ほかにも、奨学金の場合は申し込みできる時期が決まっていますが、国の教育ローンはいつでも申し込みができます。また、奨学金の場合、資金は一定額を月払いで受け取りますが、国の教育ローンは1年分をまとめて受け取ることができます。 さらに、国の教育ローンは、合格発表前からも申し込みが可能です。利用は進学先が決まってからとなるものの、事前に申し込みをしておけば、合格発表後もスムーズに入学手続きを進めることができ、「そもそも、借りられる目処がついていれば、学校の選択の幅も広がりますし、お子さまも安心して受験に向き合えると思います」とメリットを挙げます。 日本政策金融公庫のWebサイトの「国の教育ローン」のWebページでは、教育費が今後どのくらい必要かを知ることができる「教育費シミュレーション」や、国の教育ローンの申し込み条件をクリアしているかを確認できる「お申込みシミュレーション」、国の教育ローンを利用した際の毎月の返済額を試算することができる「返済シミュレーション」といった、各種シミュレーションを試すことができます。 実際に国の教育ローンを申し込む場合は、スマートフォンやタブレットでも可能な“インターネット申し込み”がオススメです。さらに、気になることがあれば、チャットボットやオペレーターとのチャットで相談することも可能です。 最後に飯塚さんは「経済的な理由で子どもたちが夢や希望を諦めることがないように、日本政策金融公庫では、子どもたちの未来をともに考え、ともに支えていきます。まずは国の教育ローンのWebページをご確認ください」と呼びかけました。