増えるクレジットカード不正利用の手口とは?被害に遭わないための3つの対策
クレジットカードは手持ちの現金が無くても支払いができ、インターネットショッピングでもよく利用されていることから、大変便利な決済方法のひとつといえます。 【表】クレジットカード不正利用被害の発生状況 しかし、近年クレジットカードの不正利用の被害に遭う方が増加しており、カード利用について心配している方もいることでしょう。 本記事では、クレジットカードの不正利用の手口や被害に遭わないための対策を解説していきます。詐欺についての正しい知識を持ち、ご自身でできる対策をしておきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
クレジットカードの不正利用が増加している
一般社団法人 日本クレジット協会が行った「クレジットカード不正利用被害実態調査」によると、クレジットカードの不正利用による被害は年々増加しており、10年前の2014年の総被害額は113億9000万円であったのに対し、2023年には540億9000万円と約4.7倍にも膨れ上がっています。 不正利用のうち最も多いのが「番号盗用被害」で、93.3%と大部分を占めています。 番号盗用被害とは、クレジットカード自体が盗難に遭い奪われたり、インターネット上などでカード番号やパスワードが盗み取られ不正利用されたりすることです。 クレジットカードにはセキュリティーの強化など、不正利用に対する防止策が取られていますが、犯罪の手口も巧妙化しており被害が拡大傾向にあります。 年々被害が増加している原因としては、インターネットショッピングの利用や、詐欺メールから詐欺サイトへアクセスしてしまうことなどが考えられます。 次章で、クレジットカードの不正利用の主な手口を見ていきましょう。
クレジットカードの不正利用の主な手口
クレジットカードが不正利用される手口にはさまざまなものがありますが、中でもよく行われているものについて解説していきます。 ●クレジットカードの盗難 クレジットカードの盗難には、「スリ、仮睡盗難」と「車上狙い、侵入盗」の主にふたつがあります。 「スリ、仮睡盗難」は、泥酔している人または意識のない人に対し、介抱するふりをして近づき財布を盗み取る手口です。「車上狙い、侵入盗」は、駐車中の車に置きっぱなしにしてあるカバンなどからクレジットカードを盗む手口です。 いずれも、盗んだクレジットカード情報を利用して、実店舗やインターネットで不正使用される被害が起きています。 ●スキミング スキミングとは、「スキマ―」というクレジットカード情報を読み取る機器を使って、カード情報を不正に入手し、偽造されたカードに情報をコピーしてクローンカードを作る手口のことをいいます。 ATMや加盟店でクレジットカードを使用した際に、気づかないうちにカード情報が盗まれてしまうため、実際に不正利用されるまで気づかないことが多いです。 クレジットカードによってはICチップが搭載されているものがあり、磁気ストライプのみのものよりもセキュリティーが高くなっています。 ●フィッシング詐欺 フィッシング詐欺とは、実在する企業やサービスをかたり、ショートメッセージ(SMS)や偽メールなどで偽サイトに誘導し、カード情報やID、パスワードなどを盗み出す手口です。 メールやメッセージは、知名度の高い企業やサービス名で届き、「キャンペーンに当選しました」、「カードの有効期限が近づいています」といった見出しが書かれています。 だまされていることに気づかないまま届いたメールなどを開くと、偽サイトにアクセスするよう促され、そこで銀行口座や暗証番号などの情報を入力してしまい、大切な情報が盗まれてしまうのです。 ●スパイウェア スパイウェアとは、パソコンに不正侵入し利用者の個人情報や行動などを監視し、コンピュータ構成やユーザ名、パスワード、クレジットカード情報などを外部に送信する手口です。 メールの添付ファイルを開いたり、ホームページを閲覧した際に侵入されたりするケースが多いです。 コンピュータウィルスとは異なり、一見正常にプログラムが動作しているように見えるため、気づかないうちに情報が送信されてしまいます。 次章では、クレジットカードの不正利用の被害に遭わないための対策を3つご紹介します。