ゲーミングとスタイリッシュさの融合 ASUSが2024年春夏モデルの『ROG Zephyrus』シリーズを発表
ASUSが展開するゲーミングブランド・ROG(Republic of Gamers)から、2024年春夏モデルとなる新製品が登場した。ASUSではROGブランドとASUS TUF Gamingシリーズで計5つのシリーズが展開されているが、まずそれぞれの特徴を簡単に説明しよう。 【写真】スタイリッシュになった「Zephyrus」シリーズ最新機 「Strix」は最高峰のスペックと高品質なディスプレイで、プロゲーマーも満足させる最強モデルが揃う。「Zephyrus」は薄型軽量なデザインとスペックを両立。仕事もクリエイティブもカバー。「Flow」は取り外せるキーボードや360度回転するディスプレイなどフレキシブルさを追求したモデル。「TUF Gaming」は手頃な価格と堅牢なボディでエントリーゲーマーにオススメできるモデル。「Ally」は携帯ゲーム機のようなハンドヘルド型のPC。2023年から始まった新機軸だ。 2024年春夏モデルとして登場したのは、上記のうちStrix、Zephyrus、TUF Gamingの3シリーズ。なかでもデザインに大きな変更があった『Zephyrus G14』と『Zephyrus G16』を中心に紹介していこう。 ■ゲーミングっぽさを減らした、高品質なアルミデザイン まず注目したいのは、この薄型軽量デザイン。14インチの『Zephyrus G14』は重量約1.5Kgの軽量ノートPCでありながら、CPUには最新のRyzen 9 8945HSもしくはRyzen 7 8845HSを採用している。GPUはRTX 4060を搭載するなど、見た目からは想像もできないゲーミング性能が特徴だ。 天板デザインも昨年モデルと大きく異なっている。これまで採用されていたAniMe Matrixディスプレイが、天板を斜めに横切る「Slash lighting」に置き換わった。これにより派手な印象があった天板は控えめなデザインとなったが、ライティングをカスタムして遊べるROGらしさはしっかり継承されている。 もうひとつのトピックは、ROGシリーズでは初となる有機ELディスプレイの採用だ。有機ELは省電力と発色性に加えディスプレイの薄さにも貢献し、Zephyrusが追求する薄型設計の哲学にも合致している。 本体の材質はアルミ合金削り出しのCNCユニボディ。さらにキーボードやタッチパッド周りは精密工具を使用したフライス加工が施されており、高級感と堅牢性を高めている。アルミ加工の初期段階のものからサンドブラスト、研磨、アルマイト加工など8段階の工程を経ており、フラッグシップらしい質の高さがうかがえる。実際に触ってみるとキートップがほとんどグラつかず、入力時には高い安定性を感じた。 ■モデルごとに冷却システムを最適化 先ほどのモデルよりも大画面な、16インチのディスプレイをもつ『Zephyrus G16』。当モデルはIntelのCPUを採用しており、Core Ultra 9もしくはCore Ultra 7から選択可能だ。試遊した『龍が如く8』の戦闘グラフィックも、非常にスムーズ。天板の「Slash lighting」や本体のアルミ加工などの仕様は、さきほどの『Zephyrus G14』と同様。こちらもキートップが非常に美しく、個人的に今回のZephyrusでもっとも気に入っているポイントだ。スペックが高くなると重要になってくるのが、冷却システムだが『Zephyrus G14』と『Zephyrus G16』は、共にTri Fanテクノロジー(3枚のファン+84枚のブレードデュアルファン+42枚のブレードファン)を搭載し、高い冷却性能を実現しているなど各モデルごとに最適なエアフローを個別設計。具体的には『Zephyrus G14』のヒートパイプの数は3本だが、『Zephyrus G16』では4本のパイプが搭載されている。ここからさらに『Zephyrus G16』のRTX 4080搭載モデルのみ、ベイパーチャンバーと第2世代Arc Flow Fansを搭載するなど、並々ならぬ冷却への情熱が注がれている。 ■ゲーミングノートPCのスーパーカー的存在 今年のZephyrusは、同シリーズが旨としているスタイリッシュさにさらに磨きがかかったのが大きな変化だろう。実際、14インチのRTX 4070搭載ノートでここまで薄いノートPCは、類を見ないのではないだろうか。日常使いできるノートPCとしては最高峰の性能と言っても良いだろう。 また、StrixシリーズとTUF Gamingシリーズにも新モデルが登場している。RTX 4090を搭載した大画面の『ROG STRIX SCAR 18』は圧倒的だ。 最後に、システムマーケティング部PR担当の藤原拓馬氏より、今年のZephyrusシリーズについてコメントをいただいた。「今回のZephyrusシリーズは、持ち味である薄型軽量をさらに追求することができました。冷却部分も最適化しており、高いスペックも維持しています。私も実際に使っており、排熱性の高さやディスプレイの見やすさなどは特に優れていると感じました。文字や画像もくっきりと見えるので、ビジネスやクリエイティブといった用途でも活躍できると感じております。非常にオールマイティーなモデルですね。ROGブランドはゲーマー目線を第一に考えていますが、ゲーマーでない方やライトゲーマー、あるいはファッションが好きなユーザーにも「デザインが魅力的だから」という理由からZephyrusシリーズを選んでいただきたい気持ちもあります。それこそ全くゲームをプレイしない方や、初めて選ぶノートPCとしても、スタイリッシュなZephyrusはオススメです」 装いを新たにしたZephyrusシリーズは、「ゲームにも仕事にも使える高性能なノートPCが欲しい」という人に、真っ先にオススメできるモデルとなりそうだ。
ヤマダユウス型