【毎日書評】説明下手をなおしたいなら、ロジカルに伝わる「説明の公式」を活用せよ
ゴールを明確にするための2つのルール
聞き手に行動を起こしてほしい場合は、できるだけ具体的に、かつイメージしやすい形でゴールを設定することが必要。そしてゴールを明確にするためには、次の2つの要素が求められるそうです。 ① 「何を」するのか ② 「どうやって」するのか (66ページより) この2つがない説明は、最終的な目的(ゴール)を達成できない可能性が高くなるということ。 たとえば、「経費を削減する案を出してもらう」ことをゴールに設定するとしましょう。その場合、次のように要素を具体的にして伝えると、実行に移しやすくなるわけです。 ① 「何を」するのか → 各部署の経費を前年比5%カット ② 「どうやって」するのか → 接待交際費、会議費、雑費の項目の見直し (67ページより) とくに「どうやって」の部分は、行動できる形で具体的に説明するべき。そうでないと、話し手と聞き手の考えにズレが生じてしまう危険性があるからです。 例として、経費削減をお願いするときに、削減額だけ伝えた場合で考えてみましょう。 話し手は「まずは無駄な部分から削ってほしい」と考えていたとしても、聞き手は「一気に大きく削れるところからカットしていこう」と考えて、主要な経費をいきなり削るかもしれません。(66ページより) そればかりか、そもそも「無駄な部分」が一致しているかどうかもわからないため、齟齬が生じる可能性が多いわけです。そこで、自分のなかに明確な意図や指定があるなら、それを具体的に伝えることが重要な意味を持つということです。(66ページより) テレビの伝え方におけるテーマは、「いかに説明を楽しく、聞きたいものにするか」ということだといいます。そうした考え方をベースに持つ本書で紹介されているテクニックは、日常の仕事においても大きく役立ってくれることでしょう。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: 総合法令出版
印南敦史