サッカーコラム 長友佑都が若手の台頭と戦友の引退から感じた2つの危機感
【No Ball、No Life】J1・FC東京のDF長友佑都(37)が19日の横浜M戦(△1-1)で今季2得点目を決めた。本拠地では実に14年ぶりとなるゴールの裏には若手の台頭に感じる危機感があった。 「僕はベテランなので同じ活躍なら、若手を使うだろうと思っているし、常に最後のつもりで試合で戦っている」 今季、13試合に出場も先発は7試合。開幕から5試合連続でスタメン出場したが、その後は途中出場が続いていた。サイドバックの位置はパリ五輪世代のバングーナガンデ佳史扶や白井康介、現在はけがで離脱している中村帆高らライバルは多い。 「これで駄目なら外されるんだろうなと思いながら、強い意気込みで入った」と長友。3試合ぶりの先発で得点という結果を残し、守備でも「かなり走りあいになっていましたけど、自分の強みをアピールできたんじゃないかなと思う」と胸を張り、「なんとか一試合一試合、生き残っていきたい」と力を込めた。 17日にはFW岡崎慎司(シントトロイデン)が38歳で、19日にはMF長谷部誠(フランクフルト)が40歳で引退を迎えた。「やっぱり寂しさはありますよね。ただ自分も示し続けないとスパイクを脱ぐ時が、いつか来るという危機感は出てくる」と長友。日本代表では142試合に出場。3月の活動では2022年のW杯カタール大会以来の復帰を果たした37歳は、2人の引退直後の試合に並々ならぬ思いで臨んでいた。 「彼らの戦ってきた思いも含めて、しぶとくピッチの上で躍動したいなと、生き続けたいなと覚悟も芽生えました」と長友。若手の台頭と、長年ともに戦ってきた戦友たちの引退に危機感を抱きながらも、存在感を見せてピッチに立ち続ける。