娘が大阪で消防士を目指しています。「給料がいいから」というのですが、都道府県によって差があるのでしょうか?
地方公務員である消防士は、就職する都道府県により給与にどれくらい差が生まれるのか気になっている方も多いでしょう。 消防士の給与は属する地方自治体の定める条例に沿って決められているため、所属する消防団体によっては数万円程度の差が生まれることもあるようです。 今回は、消防士の年収や政令指定都市と地方の消防士の給与額の違いについて解説します。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
消防士の年収
令和4年の地方公務員給与実態調査結果によると、地方の消防士の平均給与額は39万2202円で、ボーナスは約176万円となっています。一般職員(消防士も含む)の合計の平均給与額が39万8448円となっており、全体平均と同等の給与額です。なお、ボーナスは約150万円支給されています。 もし、この給与額を毎月もらっているとすると、単純計算で年収478万円程度となり、そこにボーナスも含めると、年収654万円程度もらっていることが分かります。 なお、国税庁の令和4年分民間給与実態統計調査では、平均年収が458万円であるため、消防士の年収は比較的高い傾向にあると考えられます。
政令指定都市と地方の消防士の給料の違い
同調査によると、政令指定都市(一部)と市(政令指定都市も含む)と町・村における平均給与額は表1の通りです。 表1
※総務省「令和4年 地方公務員給与の実態 第5表」を基に筆者作成 それぞれを比較すると、政令指定都市、市(政令指定都市を含む)、町や村の順で給与額が大きいことが分かります。 特に、政令指定都市と町や村の消防士の給与では5万円程度の差があるケースもみられ、年間で60万円程度の収入差が生まれる可能性もあるでしょう。
東京都の消防士の給料
東京都の消防士の給与額は、市では35万1809円で、町・村では27万8613円となっています。東京都の場合は、市と町・村の消防士の給与額の差が地方の消防士の差よりも大きい傾向にあるようです。さらに、神奈川県や大阪府のほうが東京都の消防士よりも給与が高いことも分かります。