地域に寄り添った鉄道資料展示スペースへリニューアルが進む通路

　長野県東筑摩郡麻績村の聖博物館ボランティアグループは本年度、館内通路スペースの鉄道展示のリニューアルに取り組んでいる。地元を走るJR篠ノ井線の歴史や「D51」で知られる蒸気機関車の紹介、往時をしのぶ鉄道部品、看板など約130点を並べ展示内容を拡充。観光客を楽しませるだけでなく、村民にも地域と鉄道との長く深い関わりを実感してもらえるようにする。 　2階の民俗資料コーナーに展示されていた「麻績驛（えき）」（現聖高原駅）の看板を通路側へ移したほか、地域住民から寄贈された古い信号機やホームプレート、観光ポスター、写真などを分かりやすく配置する。 　通路はかつて民具などが展示され、令和3年度にボランティアが活動し始めてから鉄道資料の展示スペースになった。しかし、寄贈された鉄道模型のNゲージの展示などにとどまっていた。 　大型連休中の5月5日（午前9時～午後4時）に開かれる「聖博フェスティバル・鉄道まつり」が、広くお披露目される場になりそうだ。今春には、ボランティアが屋外展示のSLのブレーキなども補修している。ボランティア代表の風間莉輝さん（24）＝群馬県＝は「鉄道と共に歩んできた麻績村の歴史・文化に村民が親しみが持てる展示になれば」と願っている。