東福岡、12大会連続4強ならずも監督は心の成長評価「3年生が『下級生を使いましょう』と言ってくれた」【全国高校ラグビー】
◆全国高校ラグビー大会準々決勝 東福岡12―17東海大大阪仰星(3日、花園ラグビー場) ■感動秘話…今は亡きリョウスケ君も優勝メンバー一員に【写真】 2年連続でファイナルへ進んでいた東福岡が準々決勝で花園を去った。19大会連続8強はクリアしたが、12大会連続の4強進出はならず。それでも藤田監督は「よくここまで来られたと思います」と最後まで成長し続けた選手たちをたたえた。 花園で数々の名勝負を残してきたライバルに押され前半は0―17と差をつけられた。それでも後半は2トライを返して1トライ差まで追い上げる意地を見せた。「1年間課題だったイージーミスを最後に自分がしてしまった。悔しい」。古田主将は試合を終わらせた自らのノックオンを悔やんだ。 この日はスタメンの約半数の7人が下級生。3年生もほとんどが下級生時の公式戦経験がなく、春の選抜大会での初戦敗退からスタートした。全国大会だけでなく九州大会でも優勝を逃し、公式戦と練習試合は負け越した。「僕たちは谷間の世代」。そう口にする3年生もいたが、最後は花園で勝つために力のある下級生にスタメンを託した。「3年生が『下級生を使いましょう』と言ってくれた。大人のチームになった」と藤田監督は心の成長を評価する。 結果が出ずに苦しみながら選手も指導者も必死に戦った1年間だった。「東福岡の新しい歴史をつくってくれた」と藤田監督。先輩と一緒に悔しさを味わった下級生が来年度の花園を目指す。「下級生中心でベスト8まで行けたので、来年はそれ以上行けると思う」。古田主将は後輩の躍進を信じている。(前田泰子)