【震災ドキュメンタリー映画・上映】<宮城・南三陸>と<チリ> 地球の反対側で暮らす女性たちの食を通した交流描く作品
ミヤギテレビ
宮城・南三陸とチリ。 地球の反対側で暮らす女性たちの食を通した交流を描いた震災ドキュメンタリー映画の上映会が、24日行われた。 宮城にある施設『南三陸311メモリアル』では、震災ドキュメンタリー映画の上映会が行われた。
『TSUNAMI LADIES(津波レディース)』は、チリと南三陸ともに津波を経験した女性たちの交流を描いた作品だ。
映画「津波から生き残り食を通じて、復興を率いた女性たち6人が一堂に会し、その経験と料理について語り合いました」 撮影は2019年に行われ、宮城・南三陸町では今回初めて上映された。 作品に登場した女性たちも、映画の鑑賞に訪れた。 その1人、松野三枝子さん。
松野さんは、震災後の2014年から南三陸町内で食堂を営んでいる。 松野三枝子さん 「被災した時に、お腹いっぱいみんなに食べさせたいとスタートしたんで」 松野さんは、東日本大震災で避難所での炊き出し支援を行った経験ががあり、被災した街の人を元気にしたいとの思いから店を始めたそうだ。
食を通したチリの女性たちとの交流。 松野三枝子さん 「うちにお昼を食べながらゆっくりお話ししたいですと(チリの女性たちに)おいでいただき、料理を出して一服しながらおしゃべりしましょうとなって」 映画では、そのシーンが描かれていた。 松野さんは、店を訪れたチリの女性たちに、震災時の炊き出しでは避難所の人からかけられた感謝の言葉が励みになったことなどを伝えたそうだ。
松野三枝子さん 「このままじゃ終わりたくないよねと、次の日の夜 お互いの地元の料理を作って教え合って食べましょうとなって、料理の作り方とか言葉なんて通じないはずなのに料理が始まったらお互いに楽しくて」 チリの女性たちが暮らす町も、2010年のチリ地震で津波の被害を受けた。 津波により、築き上げてきたものが一瞬で消える辛い出来事。
アナ・マリアさんは、津波をきっかけに料理人となり、レストランをはじめその収入で自宅を再建することができたそうだ。 ドキュメンタリー映画では、災害から立ち上がり食を通して逞しく生きる女性たちの姿が描かれていた。 作品を初めて鑑賞した松野さん、新たな思いを抱いていた。