新団体マリーゴールドのジュリア「私が所属でいられる時間は短いかもしれない」
高橋奈七永・石川奈青も所属選手として加入
また、マリーゴールドには元スターダムだけではない。2011年のスターダムの旗揚げメンバーであり、退団後はSEAdLINNNGを設立。病気などもあって離脱した後にはフリーとしてスターダムの若手にパッションを注入、女子プロ界の人間国宝と呼ばれる奈七永がマリーゴールドに合流。さらには元アイスリボンでスターダムの若手ブランドNEW BLOODに参戦したことのある石川奈青も心機一転、所属選手として加入した。 元アイスリボンという点でジュリアとは共通項のある石川。しかし、アイス時代にほとんど接点はなく、石川のデビュー前、エキシビションマッチで一度あたっただけだ。 「石川とは行き違いなんですよね。このマリーゴールドという団体は元スターダム勢や小川さんと縁のある人たちが集まってできたものに見えるけど、そんな中に石川が飛び込んできた。その覚悟ってすごいと思いますよ。3月くらいに一度話したんだけど、石川奈青という存在があることを残したいと。その気持ちがメチャクチャ伝わってきたんですよね」 石川奈青の存在を残したい。これは昨年5月、スターダムNEW BLOODで“中野たむ対決”をおこなったときに抱いた思いから来ているのではなかろうか。あの試合で石川はニセ中野たむに変身。そのなりきりぶりは見事だったが、プロレスラーならばやはり自分自身を表現したいと思って当然。ジュリアもそのとき、石川に声をかけていた。 「私はそんなのやめろって言ったんですよ。ただ、あのときは本人が必死で、なんでもいいからやるっていうマインドだったと思うんですね。だけどそうじゃねえだろ、石川奈青でやれよって。あれから時間が経って、いまはもうまわりに気を使う必要もない、イチからのスタートなんだから、好きなようにやればいいって思いますね」 新団体でも中野たむの幻影に付きまとわれるのか?と思いきや、会見でも石川は「マリーゴールドの石川奈青です。中野たむではありません。誰かの物まねをするのではなく、石川奈青としてのプロレスを見せるために、今日この場に立っています。石川奈青こそがマリーゴールドだと言われるような、マリーゴールドのリングでは誰よりも輝く選手になりたいと思っています」とコメント。あの日の姿は一度きり。石川は石川奈青として、リングに上がるつもりだ。 それぞれが特別な思いを胸にリングに上がる新団体マリーゴールド。旗揚げまであと1カ月。移籍する元スターダム勢は全員が3月末で契約を満了、詩美とジュリアは4・12後楽園でスターダムラストマッチをおこなった。試合後のジュリアはマイクを取り「4年前、ヘンな移籍の仕方で来てしまった私を、いまこうやって、あったかく応援してくれてる諸君、本当にありがとう!」とファンにメッセージ。場内は大ジュリアコールに包まれた。 「確かに、ファンから見たらヘンな移籍の仕方だったと思います(苦笑)。そういう印象を与えてしまったのは事実。ただ、今回は何ひとつヘンなものはありませんよ。契約書を隅から隅までちゃんと読んで、やめるのなら3カ月前には伝えて、契約切れを待ってやめましたから。そこはちゃんと学びました(笑)」