ボーイング、16年ぶりストで737MAX生産停止 最大労組が暫定合意否決
ボーイング最大の労働組合IAM(国際機械技術者協会)は現地時間9月13日、ストライキに突入した。ストの実施は2008年以来16年ぶりで、組合執行部と会社が暫定合意した労使契約を否決した。 【写真】最大の737 MAX「737-10」試験機のコックピットや機内 この影響で、小型機737 MAXは生産停止したもよう。ストの期間は不明だが、今後の航空会社への引き渡しに影響が出る可能性がある。 IAMのブライアン・ブライアント会長は「ボーイングは、今こそ組合員の価値を尊重し、彼らにふさわしい尊厳を与える契約を提示しならない。ボーイングは従業員の過小評価をやめるべきだ」との声明を発表した。 ボーイングのステファニー・ポープ民間航空機部門社長兼CEO(最高経営責任者)は7月にロンドンで開いた会見で、品質問題が起きている737 MAXと787の生産レートを年内に戻す方針を示していたが、労使協定が不調に終わったことで増産が困難な状況に陥っている。 IAMは北米最大の産業別労働組合のひとつで、約60万人が加盟。このうちボーイングでは、ワシントン州とオレゴン州ポートランドを中心に3万3000人以上の従業員が加盟しているといい、民間機部門は737 MAX、767、777/777X、防衛部門ではKC-46A、P-8、E-7の製造に従事している。
Tadayuki YOSHIKAWA