鎌倉の森に残された広大な昭和の遺構 近代建築の研究所跡地、ただいま一般開放中
自然環境を活かした利活用を模索中
ところで、この建物や土地は、今後どのように利活用されるのだろうか。 この場所を利活用する業者を2020年に公募し、既存の建物は事業者が解体することになっていたそうだ。しかし、事業者が辞退したため、計画は実行されず現在に至っているという。 「仮に再度、民間事業者を公募することとなれば、前回公募したときの条件を参考にしながら実施することを想定しておりますが、現在、土地の利活用について検討を進めている段階であり、確定したものはありません」 これからのことについては、2018年3月に策定された「鎌倉市公的不動産利活用推進方針」で定めた「自然環境を生かした利活用(市民への開放を含む)と企業誘致」の基本方針のもと、引き続き、民間事業者による利活用を目指して事業を進めていきたいと考えているとのこと。 一方で、この場所は市街化調整区域に位置しているため、土地利用の制限が厳しいという。また、神奈川県企業庁から「老朽化した配水施設の更新に当たり、当該地に配水設備を整備したい」という協議依頼を受け、協議中だそうだ。 これらの両立の可能性も含め、検討を進めていくとのことだった。 (まいどなニュース特約・平藤 清刀)
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