中国の小売売上高、予想外の減速-内需喚起に向けた対策急務
需給なお不均衡
一方、住宅価格は11月も下落したが、マイナス幅は3カ月連続で縮小。9月下旬に導入された取引に関連した税負担軽減など刺激策の効果が反映された。主要70都市の新築住宅価格(政府支援住宅を除く)は11月に前月比0.2%低下と、マイナス幅としては1年5カ月ぶりの小ささとなった。中古住宅価格は前月比0.35%下落と、2023年5月以来の小幅なマイナスだった。
中国当局は経済のけん引役として製造業をてこ入れしてきたが、米国や欧州連合(EU)は安価な製品が自国・地域の市場に大量に流入していると中国側を非難。新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)以降、工業生産の伸びに見劣りしてきた中国の小売売上高がますます注目されるようになっている。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の中国担当シニアストラテジスト、邢兆鵬氏は「全体像としては需給がなお不均衡で、デフレの見通しを引き続き示唆している」と述べた。
原題:China’s Unexpected Retail Slowdown Shows Urgency to Boost Demand、China Home Prices Fall at Slower Pace in ‘Fragile’ Recovery (2)(抜粋)
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