『チ。―地球の運動について―』を実写化するなら? キャスティング候補を妄想してみた
異端審問官・ノヴァク役には玉木宏がぴったり?
●ノヴァク 異端審問官・ノヴァクは、作中で重要な役割を担うキャラクター。一見人当たりがいいものの異端者への対応は容赦なく、残虐な拷問を行うことも躊躇しない。そんな彼の役には、実写版『ゴールデンカムイ』で狂気のカリスマ・鶴見中尉を演じている玉木宏が適役だと思われる。 笑顔で暴力をふるうインパクト絶大な拷問シーンも、玉木ならうまく演じてくれそうだ。しかもノヴァクはアニメ版で津田健次郎が声を当てているので、“美声つながり”という意味でもいいのではないだろうか。 ●ヨレンタ またノヴァクの娘・ヨレンタは、天文研究所で働き始めたものの、性別による差別でまともな研究を行えないという境遇にある人物。その役に合いそうな俳優といえば、朝ドラ『おかえりモネ』の主演など、22歳にして華々しい活躍を見せている清原果耶が挙げられる。5月公開の映画『碁盤斬り』で演じたお絹は、苦悩人の娘という点でヨレンタにも通じる役どころだった。 ●オクジー その一方、ラファウに続いて2人目の主人公となるオクジーは、かなりクセの強い性格。腕っぷしの強い大男でありながら極度のネガティブ思考で、なおかつ現世に悲観的なニヒリストとして描かれている。 そこで実写キャストに推薦したいのが、朝ドラ『ブギウギ』の村山愛助役や映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』佐久間彰役などで知られる若手俳優・水上恒司だ。快活な好青年のイメージから一転、オドオドとした姿によって新境地を切り拓いてくれるところを見てみたい。 ●バデーニ さらにオクジーと共に地動説を探求するバデーニ役には、高橋一生がハマリ役だと思われる。バデーニは修道士でありながら教会の規律にかまわず、真理を探求している人物。目を失うことを承知で異端の書物に手を出すなど、相当の変わり者なので、『岸辺露伴は動かない』を筆頭に変人役に定評のある高橋の演技なら申し分ないだろう。 ラファウにフベルト、ノヴァクなど、『チ。 ―地球の運動について―』に登場する人物たちはいずれも魅力的。キャスティングを妄想することが楽しいのも、そんな原作のポテンシャルがあってこそだ。アニメの放送はまだまだ続くので、今後の作品の盛り上がりについても注目していきたい。
キットゥン希美