“陸で育ったサーモン”は、ちゃんとサーモンだった
東京都が開催している「SusHi Tech Tokyo 2024」ショーケースプログラム。“スシテック”という名前から、「お寿司のイベントかな?」と思う人もいるだろう。そうではないが、本当にお寿司もある。しかも、サステナブルでハイテクなサーモンが使われているのだ。 【もっと写真を見る】 ■屋内の水槽内で育ったサーモン
このサーモン、おいしそうだと思わないだろうか。実はこれ、“陸で育った”サステナブルなアトランティックサーモンだ。 東京都が2024年4月からおよそ1ヵ月にわたって開催している「SusHi Tech Tokyo 2024」は、最先端のテクノロジーによって世界の都市が抱える課題の解決を目指すイベント。 そんなSusHi Tech Tokyo 2024の会期中に実施されているのが、さまざまな技術やサステナブルな取り組みを実際に体感できるイベント、「ショーケースプログラム」だ。 臨海副都心エリア内の商業施設などを遊歩道でつないでいるシンボルプロムナード公園も、ショーケースプログラムの会場のひとつ。5月12日からさまざまなコーナーがオープンしているが、その中に「陸上養殖サーモン握り寿司 特設ブース」がある。 「陸上で育った」「サステナブル」と言われると変な感じがするかもしれないが、要するに屋内の水槽内で環境負荷を抑えて育てたサーモンなのだそうだ。 高い濾過能力により水の再利用率を高めたほか、排泄物や食べ残しによる環境負荷を最小限に抑えた養殖技術で育ったという。 生海苔がサーモンとよく合う握り、漬けダレによって濃い味わいが楽しめる漬け握り、香ばしい炙りにカイワレの食感が楽しい炙り握りと、3種類の握りがセットに。さらに、巻物も付いてくる。 ■食べてみると「これぞサーモン!」な味わい 口に入れると、ねっとりとした食感とともに「これぞサーモン!」といった味わいがしっかりと広がる。サーモン好きにはたまらない。 サーモン寿司セットはSusHi Tech Tokyo 2024の特設ブースにて5月18日(土)~19日(日)、5月25日(土)~26日(日)に1000円で提供される。平日はブースが出店していないので注意してほしい。 “SusHi Tech(スシテック)”というイベント名から、「お寿司のイベント」だと思う人もいるだろう。そこから着想を得たのかどうかはわからないが、ただのお寿司ではなく、サステナブルでハイテクな養殖方法で育ったサーモンを食材に利用するあたりがユニークだ。 取材のため我慢したが、お酒がほしくなった人は同ブースで日本酒を500円で購入できるので、あわせてみるのもおもしろいだろう。 おいしいだけでなく、環境にもやさしいという“陸のサーモン”。どんな味わいか試してみてはいかがだろうか。 文● 栗俣/ASCII