「ヒーローインタビューもちょっと浮かんだ」初スタメンでサヨナラ機…ソフトバンク仲田慶介が誓った猛練習
◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク―広島(2日、みずほペイペイドーム) ソフトバンクの仲田慶介内野手(24)が、プロ初スタメンを果たした。「9番二塁」でフル出場し、1犠打を成功させたが3打数無安打だった。待ちに待った日を終え、「緊張はしましたけど、準備は結構してきて自信を持ってやろうという気持ちでやりました」とすがすがしい表情で振り返った。 ■〝大物俳優〟がペイペイドームのマウンドに!?【写真】 いきなりヒーローになるチャンスもあった。同点に追いつかれた直後の9回。先頭の川瀬晃が出塁し、続く海野隆司にはバントのサイン。ネクストで準備していた仲田が気持ちを固めた。「(海野が)送ったら、自分がヒーローになる」。打席に入る前、想像したのは打つ瞬間ではなかった。 「ヒーローインタビューもちょっと浮かんだ。お立ち台に立つのはずっと夢でもあったので」 福岡市出身の仲田にとって、みずほペイペイドームは観客として訪れていた。そこで何度もお立ち台に立つホークスの選手の姿を見てきた。憧れたその場所に自らが立てる。いいイメージを描いて向かった打席だった。結果は左翼への飛球となり、夢はお預けとなった。 2021年のドラフトで最後に指名された仲田。開幕前に支配下契約をつかみ、ここまでは守備固めや代走での出場が主だった。それでも山川穂高と休日にトレーニングをともにするなど練習は重ねてきた。「大きい目標としてはやっぱりレギュラーになって、成績を出すことが一番。そこに向かって何するか。トレーニングとか、打撃とかを空いた時間でやっている。守備とかその日の準備で終わっても後を見据えている。その日の準備もするけど、そこを一番目標にしてやっている」と常に先を見据えてきた。 「当たりはそんなに悪くなかったですけど、次はしっかりヒットにできるように練習して頑張りたい」と奮起を誓った。夢を現実にする日を〝練習の虫〟が自らの手でたぐり寄せる。(鬼塚淳乃介)
西日本新聞社